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山の中を歩く敦と鏡花。
随分歩き進んでいるが一向に太宰は姿を見せない。
敦「いないなぁ……匂いはしてるんだけど」
鏡「あそこ……」
鏡花が指さした方向には、山奥にある小さな廃れた神社があった。
敦「こんな処に神社なんてあったんだ」
興味本位で神社へ向かうと、そこには敦と鏡花がずっと捜して太宰の姿があった。
敦「太宰さん!ようやく見つけましたよ!」
太宰は神社の鳥居の下で立っていた。
太「おー敦君。こんな処までご苦労様だねぇ」
敦「国木田さんに連れ戻してこいって云われたんですよ。
というか、ここで何をしていたんですか?」
太「川の上流から流れてみようと思って山を登っていたらここに辿りついてね。
首つりに丁度いい鳥居があったものだからロープに使えそうなものがないか捜していたのだよ」
太宰の通常通りの回答に敦は肩を落とした。
敦「そんなことだろうと思いましたよ;
それにしても……」
敦は太宰に気を取られ周りを見ていなかったが、その神社は酷く廃れていて、そこら中に鴉が止まっていた。
少し不気味なその神社に、敦は早く帰ろうと鏡花を呼んだ。
太「まぁ待ちたまえよ敦君。君達は神様を信じるかい?」
敦、鏡「え?」
太宰の突拍子もない問いに敦と鏡花は困惑している。
太「ここの神社の神様はね、昔とても栄えていたのだよ。
疫病や人の不幸な事、所謂厄除けの神様だね」
敦「へぇ、そうだったんですね」
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長い夜の紅茶 - 面白かったです次の更新を楽しみにしています.応援しています! (2018年10月20日 16時) (レス) id: 26180cce76 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:紫陽花 | 作成日時:2018年10月19日 17時