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『娘、脚以外に怪我はないか?』
鏡「平気」
『そうか』
鏡「貴方は一体、何者なの……?」
鏡花の問いにAはフッと笑ってみせた。
『……我は元々、この神社に祀られていた神だ』
鏡「神様なの?」
『そうだ。しかしそれも今や昔のこと。
我は神であるにも拘わらず、大罪を犯して神の世界から追放された』
鏡「……何をしたの?」
『……人間を、殺めた』
鏡「え……?」
『フッ、こんな話をしている場合ではなかったな』
Aは敦達を見ると、一呼吸置いて話し出した。
『あの化け物は、本体を壊してしまえば消えるはずだ』
敦「本体?」
太「てことは、あの三つ首の蛇の化け物は本体ではない、と?」
『その通りだ。云っただろう。あれはこの街の厄災が形となってできたものだと。
アレを倒したところで本体が再び不幸をかき集めて再生してしまう』
中「じゃあ、その本体ってのはどこにあんだよ?」
『アレの真下にあるものが見えるか?』
化け物の真下をよーく見てみると、そこには小さいが水晶玉のようなものが確かにあった。
敦「あんな小さい水晶が本体ってことですか?」
『そうだ。あの水晶は我が封印していたのだがな。
あの男……』
太「しかし、あの水晶を取るにはあの化け物を倒さない限りは無理だよね?」
『あぁ、だから無理だと云ったんだ』
敦「どうします太宰さん?」
太「仕方が無い、もう残った手は一つしかないね」
太宰の目線の先には中也がいた。中也は凡てを察したのか軽く舌打ちをした。
中「くそっ……タイミング遅れんじゃねえぞ」
太「頑張れ最小幹部様〜」
中「うるせえ包帯の付属品野郎が!」
『……あの者達は仲が良いのか?悪いのか?』
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長い夜の紅茶 - 面白かったです次の更新を楽しみにしています.応援しています! (2018年10月20日 16時) (レス) id: 26180cce76 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:紫陽花 | 作成日時:2018年10月19日 17時