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15. ページ16

太宰がAを抱えていると、ふとAが目を覚ましたのか動き出した。







『ッ……』






敦「Aさん!」







Aが目を開くと、敦はほっとしたような表情になった。







しかし、安心したのも束の間、Aは敦達と突然距離を取ってどこか怯えていた。








敦「Aさん……?」








『今の我に近づくでない……』







敦「え……?で、でも早くここを離れないと!」








『もう遅い。この横浜は直に黒い霧で覆われる。







終わりだ。何もかもな』







Aの真っ赤に光る瞳からは絶望の色が伺えた。







太「説明してくれないかな。君は、この黒い霧の正体を知っているね?」








Aはしばらく黙った後、ゆっくりと口を開いた。









『……この霧は、4000千年溜め続けてきた邪のエネルギー。







これの封印が解かれ、今まさに横浜の地を侵食し始めている。







山の頂上のアレが見えるか?』








敦達が上を見ると、今まで気付かなかったが、そこには確かに人間ならざる巨大な”何かが”存在していた。







『アレはこの霧が形となってできた、所謂化け物だ。






あれを倒す方法は最早存在しない。それこそ、神の力でも無い限りな』








Aは全てを諦めたような口調で言い、その場に座り込んだ。







鏡「この霧が街全体を包み込んでしまったらどうなるの?」








『不幸と災いに包み込まれ、人間は殺し合いを始め、街には混沌が訪れ、やがて街は荒廃し、最後は人も何もかもが消えてなくなる______』

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長い夜の紅茶 - 面白かったです次の更新を楽しみにしています.応援しています! (2018年10月20日 16時) (レス) id: 26180cce76 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:紫陽花 | 作成日時:2018年10月19日 17時

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