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森「知っての通り、安吾君はマフィアの情報員だ」
首領は物憂げに溜息をついた。その表情は、行方不明となった部下の安否を心の底から心配している、という風に見えた。
森「彼の頭の中には、マフィアの関する極上の秘密がぎっしり詰まっている。
マフィアの裏帳場の管理方法、マフィアに上納している企業と役人の一覧、密輸品の定期取引相手の連絡先。他の組織に売れば一財産だし、組織のアキレス腱を残らずぶつぶつに切ってから我々に火をつけることも出来る。
それが無かったとしても、安吾君は優秀で大事な私の部下だ。何かあったのなら助けたい。私の気持ちが判るだろう?」
織「勿論です」
森「君はこの手の厄介事を専門にするそうだね。撃ったり殴ったり脅したりばかりが得手なマフィアの中で、君のような人間は大変貴重だ。期待しているよ」
首領は機嫌の良さそうな顔のまま、机の引き出しから銀箔入りの越前和紙を取り出した。そして羽根ペンで流れるように文字を書き込んだ。
【織田作之助
右の者
容喙なく即ち扶くる可
鴎外】
森「これを見せれば、組織内では何かと便宜が図られるだろう。持っていくといい」
織田作はその紙片を受け取った。この紙片は謂わば権限委譲書だ。通称『銀の託宣』と呼ばれるこの紙片の所持者の発言は首領の発言に等しく、紙片を見せて指示すれば、五大幹部以下の人間は断ることができない。
断れば組織への背信と見做され処刑されるのだ。
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悠(プロフ) - リゼロの作品を作って欲しいです (2019年2月10日 13時) (レス) id: e6531a4753 (このIDを非表示/違反報告)
榊の燕(プロフ) - このシリーズ見てていつも思うんですけど夢主の設定見てると鬼徹が脳内に浮かびます。このシリーズ好きですこれからも頑張ってください (2019年2月4日 23時) (レス) id: 1bf9cce919 (このIDを非表示/違反報告)
入水系女子の朝窪(プロフ) - 黒の時代読みたいと思ってたら続編出してくださって!!嬉しいです!!無理のないように更新頑張ってください♪ (2019年2月4日 3時) (レス) id: df0fb30e51 (このIDを非表示/違反報告)
きの(プロフ) - 続編 御目出度う御座います!此れからも頑張って下さい。応援してます!あんまり気にしたらダメだけんね?更新待っとるばい! (2019年2月3日 20時) (レス) id: e1459da1b7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:紫陽花 | 作成日時:2019年2月3日 20時