175，おかしいと思うんです ページ34
「コネシマさんは、何処から来たんですか」
「俺？めっちゃ遠い所やで」
「どのくらい」
「うーーん、どのくらい…どのくらいなぁ。ショッピ君の隣に俺がいるとしても気づけないくらい？」
「どういう意味っすかそれ」
「めっちゃ近いのに理解も確認もされない、そんくらいの距離やな」
「それ、距離って言わないんじゃ」
「せやなぁ…うーん。まぁあれや。いずれわかる」
結局、こんな質問をしても訳のわからない回答をされて。それ以上は誰も、俺も聞こうとしなかった。怖いわけでも何でもなかったけれど
誰もコネシマさんについて全く聞こうとしなかった
_ _ _ _ _
「なぁショッピ君、生きてるのって楽しいんかな」
「は？知りませんよ。というか、現状で先輩は生きていると思いますけど」
「思いますっておかしな表現やな、生きとるやろ？」
「うざ、なんなんすか。普段ワケわからんことしか言わないくせに」
この村に、戦争の匂いが近づいてきた
といっても風の噂程度で、正直巻き込まれようが巻き込まれまいが関係ないと思った
「人間はな、一人一人ちゃんと物語があんねん。大きな図書館に沢山の本になって詰め込まれていくんや。短い人世は似通った短い人生と一緒に短編小説みたいに集められてな？長くて壮大なんは分厚い。持ち上げられすらせぇへんくらいデカクて重い本になんねん」
「なんすかそれ、ロマンチストっすね」
「ほんまやで！なんなら、見るか？人間の一生を綴った本」
「嫌ですよ、例えそんなもんがあったとしても興味無いですから。他人の一生も自分の人生も」
無意識に声に出てしまった、しまったと思った時には先輩の目はこれでもかと言うほど見開かれ少し悲しそうに眉を寄せて此方をみていた
「ショッピ君、幸せちゃうん？」
「幸せ…幸せ。そうですね、俺は幸せですよ…世間体を見ればね」
「…」
「おかしいじゃないですか、こんな小さな村で。俺だけ回りの子より服も綺麗、扱いも優しい。誰も俺を邪険に思わない…でも俺知ってるんです…俺の回りの子供達がどんな目にあってるか」
人其々だけれど、まともに大人になる奴もいれば何人も子供が要ることろは売られたり、金になるような年になれば働いた。俺だって本来なら…年齢的にも兵士になっていただろう
「俺だけ幸せなんです、それを誰も疑問に思わない。売られる子も働く奴も俺をみて優しく笑って手を振る。それが今生の別れであろうと誰もが俺に笑顔を見せるんです」
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夜空音 - SAKANAさん» ありがとうございます！私情ですが最近、やるべきことが増えてしまって投稿が止まってしまいましたが。またすぐに続きを投稿するつもりです！ (2018年8月22日 23時) (
レス) id: 8c5a9de848 (このIDを非表示/違反報告)
SAKANA(プロフ) - この小説好きです、泣きました。更新されてないみたいですが待っています。どうかお願いします (2018年8月22日 2時) (レス) id: a3a9931e24 (このIDを非表示/違反報告)
夜空音 - 変なカピバラさん» ありがとうございます！最近、誤字多いですね…すみません。頑張ります！ (2018年7月24日 22時) (レス) id: df99eb9ad9 (このIDを非表示/違反報告)
変なカピバラ(プロフ) - 控えめに言って好きです。((← あと、167で誤字が見られたので報告です。違憲→意見。お疲れのでませんように…無理せず頑張って下さいね。 (2018年7月17日 1時) (レス) id: 6e0c970f76 (このIDを非表示/違反報告)
夜空音 - うおがめさん» ありがとうございます！誤字訂正しておきます！ (2018年7月16日 23時) (レス) id: 3aed2af562 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夜空音 | 作成日時：2018年4月26日 0時
