164，神様と私 2 ページ23
「君は既に、かなりの術式を体に刻み込まれているんだ…君の婚約者から始まって、グルッペンと出会ったとき、エーミールと出会った時だってそう…君の体には気づかれないように術式が旧政府によって沢山埋め込まれたんだ」
「なんでそんなこと」
「みて」
神が隣にいるロボロを見るように指示をする、ロボロは目を瞑って眠っているようにみえた
「ロボロが世界中の睡眠と食の欲望を司ってるのは知ってるよね？」
「うん」
「それ以外にもいるんだ、魔王や大天使だって名前だけの役目じゃないんやで？この世に溢れる魔力は魔王が、自然から産み出された全知全能は大天使が受け持っとる…そんで、魂の本質は大地そのものに流れる」
白い世界に花が咲く、しんぺい神がいつの間にか横たわっている私に腕を貸して座らせてくれていた
「大地に流れる魂が全て…スプリングに流れたらどうだろう？」
「…」
「スプリングはあくまでも人間だから、押さえきれない魔力や全知全能は本人が知らない間に漏れだして回りに被害を与える」
「それ。すごく危ないじゃん」
「危ないで済めばいいけどね…それだけじゃない。草花は強すぎる魔力に当てられれば枯れ、人間だって触れるだけで砂になってしまう可能性がある…旧政府は人間を恨んでいた…だから今のグルッペンのやり方に反対して…グルッペンが大切にしてる者を媒介に世界を破壊しようとしてるんだ」
より。世界を憎んで魔力の根本を憎しみに変換させればより早く世界は滅びる
そういう算段みたいだね
「人間を滅ぼすために、私をグルッペンに近づけた？」
「…そういうことになるね」
「私、まんまと旧政府の陰謀に巻き込まれてるじゃん」
「うん」
「なにそれ…凄く気に入らない」
「…それでも君は幸せ？」
「…」
「僕は神様やから、世界の秩序のため君を殺さないといけない…君は既に魔術の侵食が進んでる。このままだと本当に…魔力と全知全能を無闇やたらに振り撒くだけの不幸の塊となってしまう…でも。もし君が受け入れてくれるなら」
「止められない術式の進行を受け入れて、魂の重圧に耐えてでも…例え魂の叫びに惑わされても幸せだと思ってくれるなら…君に魂の循環を任せたい。本来なら大地が受け止める筈の物を受け入れる覚悟があるならね」
私は神様の手をとった、躊躇いは無かった
これから私に何が起こるかはわからないけれど
いま選ばなければ後悔することになる気がした
さぁ
目を覚ませ
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 467人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「wrwrd」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
夜空音 - SAKANAさん» ありがとうございます！私情ですが最近、やるべきことが増えてしまって投稿が止まってしまいましたが。またすぐに続きを投稿するつもりです！ (2018年8月22日 23時) (
レス) id: 8c5a9de848 (このIDを非表示/違反報告)
SAKANA(プロフ) - この小説好きです、泣きました。更新されてないみたいですが待っています。どうかお願いします (2018年8月22日 2時) (レス) id: a3a9931e24 (このIDを非表示/違反報告)
夜空音 - 変なカピバラさん» ありがとうございます！最近、誤字多いですね…すみません。頑張ります！ (2018年7月24日 22時) (レス) id: df99eb9ad9 (このIDを非表示/違反報告)
変なカピバラ(プロフ) - 控えめに言って好きです。((← あと、167で誤字が見られたので報告です。違憲→意見。お疲れのでませんように…無理せず頑張って下さいね。 (2018年7月17日 1時) (レス) id: 6e0c970f76 (このIDを非表示/違反報告)
夜空音 - うおがめさん» ありがとうございます！誤字訂正しておきます！ (2018年7月16日 23時) (レス) id: 3aed2af562 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：夜空音 | 作成日時：2018年4月26日 0時
