154，「緊張は解れたか？」 ページ13
「ゾム、準備はいい？」
「勿論、抜かりなく」
「よし…！」
両手で頬をペチンと叩く、気合いは十分、あとは一応立てた作戦を上手く遂行させるのみ
…一応立てたっていう言葉通り私とゾムだけだと大した作戦にならずほぼ脳筋作戦だけど仕方ないよね
「作戦の確認はええんか？」
「いらないよ、だって…私の魔力を限界まで使い果たして道を切り開いたらあとはゾムが突破してくれるんでしょ？」
「せや！ただ、走り回れる程度にはちゃんと残すんやで？救出までできんくてもオスマンとひとらんの場所の報告くらいしてもらわんと困る」
「わかってる、任せて」
「よし…じゃぁ、こっちむいて目ぇ瞑ってな？」
「う…うん」
作戦よりもこっちのが緊張する
グルッペンの時より弱いけれどお互いの状態を感知する程度の小さな契り、それを今から結ぶんだ
ちゅ…
頬に優しい感触、触れるだけにしては少し長めに、そしてその感触がゆっくりと頬から離れる
「騰天使ゾム、いまこの場にてスプリングと仮の契りを結び…この者の体に印を残す」
キスされた所がじんわりと暖かい、それはゾムの体温の名残なのか契約の印のせいなのかはわからないけれど、確実に消えない印が残ったのだけは確かだった
「Aも、ほらここ。ちゅーってすればえんよ？」
「いわなくてもするよ！」
これは作戦に必要なことであって、特にやましいこととかない。って言い聞かせてはいるけれど、私の住む国にキスの文化は日常的に存在しない、だから緊張くらい許してほしい
「…めっちゃふるえてんで？」
「うるさいなぁ！！もっとしゃがんでよ！」
「はいはい、お姫様」
「っ…お姫様とか…もうそんな年じゃないし…」
「いいから、はよ。Aのキスが待ち遠しいんやから」
「ーーーー！！」
深呼吸をする、そしてゆっくりとゾムの白い頬にキスをした。甘酸っぱいはじめてのキスのような…なんだこの青春の一ページみたいな
「…もっかいして貰ってええか？」
「えぇ！？なんで」
「余計なこと考えすぎや、仮契約とはいえそないに雑念ばっかりやとちゃんと結ばれへんねん」
「先に言ってよ！」
「グルッペンがしたみたいに、血の契約でもエエんやで？俺がAの口の中優しく乱してやれば契約できるし、俺はそれでも…」
「やります！やるから！大人しくしてて！」
大きな作戦の出発前、ゲームで言うラスボス直前の村？なのになんだこの緊張感の無さは
「契約もしたし。行こうか」
「うん！頑張ろう！」
「で、A…」
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夜空音 - SAKANAさん» ありがとうございます！私情ですが最近、やるべきことが増えてしまって投稿が止まってしまいましたが。またすぐに続きを投稿するつもりです！ (2018年8月22日 23時) (
レス) id: 8c5a9de848 (このIDを非表示/違反報告)
SAKANA(プロフ) - この小説好きです、泣きました。更新されてないみたいですが待っています。どうかお願いします (2018年8月22日 2時) (レス) id: a3a9931e24 (このIDを非表示/違反報告)
夜空音 - 変なカピバラさん» ありがとうございます！最近、誤字多いですね…すみません。頑張ります！ (2018年7月24日 22時) (レス) id: df99eb9ad9 (このIDを非表示/違反報告)
変なカピバラ(プロフ) - 控えめに言って好きです。((← あと、167で誤字が見られたので報告です。違憲→意見。お疲れのでませんように…無理せず頑張って下さいね。 (2018年7月17日 1時) (レス) id: 6e0c970f76 (このIDを非表示/違反報告)
夜空音 - うおがめさん» ありがとうございます！誤字訂正しておきます！ (2018年7月16日 23時) (レス) id: 3aed2af562 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夜空音 | 作成日時：2018年4月26日 0時
