84，救えないものもある ページ38
「鬼と話したんだろ？どうだった？」
「…この世の地獄をみた気分」
「そりゃ地獄だからな」
生まれた瞬間から罪人で、自分達の魂を浄化するためだけに地獄で毎日笑って過ごす
楽しそうに見えて空虚な時間なんだろう
誰かが消えればその誰かの姿をした中身が変わる魂の入れ替わり器だけ変わらない
見た目は仝なのに中身だけ別の何か
「正直…怖かったかな」
「そうか、遠慮なく俺の腕に抱き留められるといいぞ」
「うん…じゃあ少し借りるね」
彼もまた人間ではない
普通の男女ならこんなスキンシップは無い
人外が人間を理解しようとした結果
空回りつつ励ましてくれようとしてる故の行動
それに甘えるのが好き
「グルッペンはもし、私が死んで魂が眠りについたらどうするの…？」
「死なすわけ無いだろう？あらゆる手段つかってでも一緒にいるんだぞ！」
「…ありがとう」
いつかグルッペンも魂だけになってしまう日が来てしまうのでは無いかとヒヤヒヤする
「グルさん…A…なにしてんねん…俺もまぜろや」
「トントンはでかくて重いから嫌だぞ」
「おぉん？どうせA独り占めしてヤバい妄想してるんやろ？これだから悪魔は」
「誤解だぞ！！心外だぞ！！！たしかにもっと濃く愛してやりたいが…それには承諾が必要なんだぞ！大先生が教えてくれたんだ」
「グルさんもやっと人間の事学んだんやな、これもAのお陰やわ…てことでA。俺と契約せえへん？」
「あ“ーー二人とも暑苦しい離して！」
「俺だってAと契約するんだ！トントンには渡さない。こいつの初めてとやらを貰う」
「！？」
「A、初めてなん？まだ…ふーん。へぇそうなんや…ええこと聞いたわ」
「変態がいるぞ！Aあの天使はむっつりだから気を付けるんだ」
「だれがむっつりや！オープンやで」
「どっちでも嫌！！」
この人たちの心配は必要なさそうだね
だってこんなに自由でもでじんわりと強さが伝わってくる。触れているだけで二人の力が伝わる…それだけで安心する
でも強い力に触れると、体の奥がじんわりと熱くなり心臓が早くなる。私の頭上で争う二人に構ってられないほどに私は焦っていた
本能的に理解する、コネシマ先生の言葉
大量の魔力は契約者を求める
強い力に無条件に引き寄せられてしまうと
恋しているかどうかに関わらずとも
激しい情欲に駆り立てられると
それがスプリングの宿命であり
過去には悲しい事件もあったそうだ
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夜空音 - 愛蘭さん» ありがとうございます。閻魔についてはモブのような扱いなので誰とは言いません。ご想像にお任せします、読んでいて楽しい方にしてください。 (2018年2月11日 23時) (
レス) id: e45f91e071 (このIDを非表示/違反報告)
愛蘭 - 感想失礼します…！世界観とか本当に好きですしんどいですよもう…ひとつ質問なんですが、閻魔樣ってもしかして赤髪のともさんだったり…?私の勝手な考えなので間違っていたらすいません;;これからも更新頑張ってください！！ (2018年2月11日 3時) (レス) id: e6a6c1647f (このIDを非表示/違反報告)
夜空音 - BOXさん» ありがとうございます！もう少し掘り下げていけたらと思っています (2018年2月4日 0時) (レス) id: ff9c6a4fe6 (このIDを非表示/違反報告)
BOX - 設定とかストーリーとか面白くて好きです!これからも更新楽しみにしてます!語彙力なくて申し訳ないです笑 (2018年2月3日 18時) (レス) id: b4de0e99f9 (このIDを非表示/違反報告)
夜空音 - もちさん» ありがとうございます！休みが終わってしまったので更新ペースは落ちますがこれからも頑張ります！ (2018年1月11日 23時) (レス) id: 04cb530f88 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夜空音 | 作成日時：2018年1月8日 3時
