73，赤点と先輩の注意勧告 ページ27
「A〜」
「大先生もAもほんまに大丈夫か？」
ベッドに寝かされた私と先輩、その回りを子犬二人がきゅーんと声をあげて心配そうに歩き回っていた
「私は大丈夫だよ…でも先輩が」
「Aちゃ…やだ…やめて！Aちゃんを…殺さ無いで」
「魘されとるなぁ」
「勝手に殺すなし」
先輩のおでこに軽くデコピンをかます、恩人になんてことをって感じだけど夢の中とはいえ勝手に殺されるのはちょっとなぁ
「シッマ、結局あれは何だったの？」
「教えたやん！魔力を使うとき初心者は余計なことを考えると失敗するって…本来ならちょっと反動を食らうだけやのに。負の感情を抱きながら魔力使うとあぁなるって」
「ごめん…忘れてたかも」
「シッマ説明不足やったんちゃう？本人の一番の不安要素が具現化されるんや、Aはグルッペンと何かあったん？」
現場にいなかったことを悔やんでいるのかしゃおちゃんが私の手にグリグリと頭を押し付けながら不満そうに呟く、私がその頭を撫でてあげると気持ち良さそうに目を瞑った
「グルッペンのことは確かに考えてたけど…うん考えてた…だってグルッペン、私に隠し事ばっかりして…何考えてるのか解らなくて怖いんだもん」
「グルッペンはAのこと思っていっぺんに話さんのちゃうんけ？」
「でも…急に色々されたら…勘違いしちゃうし…ソレ以上に怖かったし…あんな冷たい目でされても…嬉しくない」
「優しい目ならされてもよかったん？」
「そう言うわけではないかもだけも…でも…不安になるんだ」
どう表していいかわからないけれど…何となく隠し事の多い人は怖い
私に隠し事をしたまま婚約者の彼が消えてしまったのも理由の一つかもしれない
「Aちゃんっ！」
「うおっ！？ビックリした」
「あれ…僕…Aちゃん！あれ！？生きとる！生きとるよな？本物？」
飛び起きた先輩にペタペタと体を触られる。あまり触られるのは好きじゃないけど先輩がそれで安心するならと我慢した
「Aちゃぁん…生ぎでるぅ“〜」
「泣かないでください」
「病み上がりなんやから寝てろや」
「シッマもしゃおちゃんも見ててくれたん…ありがとうな」
ふにゃりとした笑顔でお礼を言う先輩に三人してほほを赤らめた、そういう顔はズルいと思うの
「先輩、助けてくれてありがとうございます」
「ええのええの…でも今度から魔力使う時は模範解答するんやで？」
「はい…」
この年で実技のテストに悩まされるのは何とも言えないなぁ
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夜空音 - 愛蘭さん» ありがとうございます。閻魔についてはモブのような扱いなので誰とは言いません。ご想像にお任せします、読んでいて楽しい方にしてください。 (2018年2月11日 23時) (
レス) id: e45f91e071 (このIDを非表示/違反報告)
愛蘭 - 感想失礼します…！世界観とか本当に好きですしんどいですよもう…ひとつ質問なんですが、閻魔樣ってもしかして赤髪のともさんだったり…?私の勝手な考えなので間違っていたらすいません;;これからも更新頑張ってください！！ (2018年2月11日 3時) (レス) id: e6a6c1647f (このIDを非表示/違反報告)
夜空音 - BOXさん» ありがとうございます！もう少し掘り下げていけたらと思っています (2018年2月4日 0時) (レス) id: ff9c6a4fe6 (このIDを非表示/違反報告)
BOX - 設定とかストーリーとか面白くて好きです!これからも更新楽しみにしてます!語彙力なくて申し訳ないです笑 (2018年2月3日 18時) (レス) id: b4de0e99f9 (このIDを非表示/違反報告)
夜空音 - もちさん» ありがとうございます！休みが終わってしまったので更新ペースは落ちますがこれからも頑張ります！ (2018年1月11日 23時) (レス) id: 04cb530f88 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夜空音 | 作成日時：2018年1月8日 3時
