67，紫色のストールと瞳 ページ19
365日
一年…たったらしい、しかし何も思わない
オスマンやグルッペンに与えられた人間界の本はスラスラ解読できて気持ちがいい。それを彼らに教えるのも楽しくてたまらない
追記 グルッペンは昔、かなりのヤンチャだった
425日
私が天界に来たあと、初めての人間がここに来た。興味はあるけれど自ら見に行く気にはなれない…天界図書館の膨大な人の記憶は読んでも読みきれない…生きる歴史だ
426日
私が天界に捨てられた？日の前日は花火大会があったらしい、兄さんという神様の付き人が私のことを天界のトラブルとして調査してくれている…けれど、その花火大会の報告は必要だったのだろうか
「花火大会…それに…この…語り手のような文章」
読んだことがある、彼が私に歴史を教えるとき分かりやすく語るように歌うように話した
その口調によくにている
偶然かもしれない…けれど
「そこで何しとるんや？」
「っ！？」
「誰やアンタ」
「…貴方が…エーミール？」
「違う」
声がした、彼よりもドスのきいたグルッペンより柔らかいの声…出てきたのは紫のストールをまいた紫色の瞳をもった天使だった
「…暫く見ないうちに…またグルッペンは拾い物を…アンタ、スプリングやろ？なら早くここから去るほうがええ」
「なんでですか？」
「っ！避けろ！」
「はぃ！？」
ストールをまいたお兄さんが私のことを庇うように地に伏せる、彼は私を睨みながらもその手に輝く剣を顕著させ、私に攻撃を仕掛けた「何か」を見据えた
「オスマンの加護があるから気づけたものの…お前、一人でここに来てたら死んでたわ」
「あの…あれは…なんでですか？」
二人の目の前には炎のように揺らめく黒く禍々しい存在、それは猛禽類の形をなして鋭い声で鳴いた
「恨みだ、ここの本は人間の記憶のようなもの。それがスプリングの強い魔力を受け取って顕著したんだ。あんなものに飲み込まれたら神でない限り死ぬぞ」
「死！？」
「何も聞いてないんやな？」
「それを聞きに…来たんです」
「夜中に！？非常識やろ、エーミールは寝とるわ」
「嘘！？聞いてないです！」
「兎に角、出口に向かって走れ！もしくはあの恨みを沈めろ！スプリングならできるやろ！」
「そ…そんなの無理！」
「アホ言うとる場合か！仕方ない…我慢しろよ？」
「はぃ？っ…！」
グルッペンの時と同じ感覚、口に感じる血の味
「兄さんの名において仮契約する、泉の力を我が手に浄化せん」
彼の剣が青い炎に揺れ鋭く輝いた
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夜空音 - 愛蘭さん» ありがとうございます。閻魔についてはモブのような扱いなので誰とは言いません。ご想像にお任せします、読んでいて楽しい方にしてください。 (2018年2月11日 23時) (
レス) id: e45f91e071 (このIDを非表示/違反報告)
愛蘭 - 感想失礼します…！世界観とか本当に好きですしんどいですよもう…ひとつ質問なんですが、閻魔樣ってもしかして赤髪のともさんだったり…?私の勝手な考えなので間違っていたらすいません;;これからも更新頑張ってください！！ (2018年2月11日 3時) (レス) id: e6a6c1647f (このIDを非表示/違反報告)
夜空音 - BOXさん» ありがとうございます！もう少し掘り下げていけたらと思っています (2018年2月4日 0時) (レス) id: ff9c6a4fe6 (このIDを非表示/違反報告)
BOX - 設定とかストーリーとか面白くて好きです!これからも更新楽しみにしてます!語彙力なくて申し訳ないです笑 (2018年2月3日 18時) (レス) id: b4de0e99f9 (このIDを非表示/違反報告)
夜空音 - もちさん» ありがとうございます！休みが終わってしまったので更新ペースは落ちますがこれからも頑張ります！ (2018年1月11日 23時) (レス) id: 04cb530f88 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夜空音 | 作成日時：2018年1月8日 3時
