検索窓
今日:5 hit、昨日:10 hit、合計:13,493 hit

17 ページ17

[礼王side]


人波に逆行して歩くからなかなか彼女が掴めない。



(なんだか今の俺の心境みたいでもどかしい、、、)



痺れを切らし手を伸ばして彼女の手を掴む。
そのまま逆行して来た道を戻り、小さな石段の上にある神社まで無言で歩く。


神社の前に着くと彼女がやっと




『あのっ…礼王くん……もう大丈夫だから…』




と発した。
彼女が言わんとすることは分かってたけどダメだよ……



だって繋いだ手を離したくない……



あえて知らんぷりをして




「ねぇ、Aさん、このまま上がろう?」




とお誘いする。




『……?お願い事したいの?』




なんで神社の階段を上るのかよく分かっていない彼女を連れて一段ずつ上る。




「そろそろかな…」




(ドーンっッパッ…)


上がりきったところでちょうどタイミングよく花火が打ち上がる。




『…っうわっ〜!すごい……綺麗…』



「ここ穴場スポットなんですよ」




なんて自慢げに言うものの俺自身も来るのははじめてだ。
リサーチしておいて正解だったことは彼女のはしゃぐ横顔見れば一目瞭然だ。




『……綺麗だね』



「…………はい」




俺の瞳には花火を見つめる彼女しか見えていない。




『礼王くん…ありが……っ///』




彼女が俺にお礼を言おうと振り向いて俺の視線に気がつく。



ねぇ、Aさん。



今どんなに可愛い顔してるか自分で気がついてないでしょ…?



………俺を惑わす女の子の顔だよ?





「Aさん……俺、、、Aさんのこと好きだよ」





俺の気持ちがもっと伝わればいいと思って繋いだ手に力を込めた。

18→←16



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.6/10 (44 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
82人がお気に入り
設定タグ:BE:FIRST , 上村礼王/Leo , ビーファースト   
作品ジャンル:恋愛
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:nao | 作成日時:2021年11月19日 22時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。