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「こんなものだろう」
「これで全員...ですかね?」
「ねぇねぇ、こいつらどうする?ユー君のとこ連れてく?」
致命傷を与えられず、呑気に五体満足で気を失っている敵対者の胸ぐらを掴む。
「いいんじゃないか。使えそうな奴は持って帰ろう」
「そうですね」
「イドラさん!!」
突然ルカが叫びルカの方を見ると、そこには必死な顔でイドラに手を伸ばすルカと、死体の山から生きている人間がイドラに向かって突進していく様子があり、咄嗟に避けたはイドラからビリッとマントが破ける音が聞こえた。
「お前...」
突進してきた敵対者のナイフを持つ手首を掴み、掴んだ手に力を籠めナイフを離させ足払いをし床へ叩き付けその上に跨がり、敵対者の使っていたナイフを持ちゆっくりと肩へ刃を沈ませるイドラ。
「ぐ、あああああああ!!!!」
「あーあ、始まっちゃったぁ...オレしーらない!」
ぶちギレたイドラなんて早々見られないけど、ここで邪魔なんかしたらオレ殺されるしぃ...ルカはルカでイドラのぶちギレたとこ初めて見たのか放心してる。
「ルゥ君も気を付けなよぉ?まぁ、仲間ならあんなに怒んないとは思うけどさ」
「そうします...」
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イドラによる拷問に限りなく近い殺しは約1時間が経過しそうになった時、イドラは拷問を止めるとニヤリと器用に片方の口角を上げて見せ、懐から“壹”と書かれた真っ白な仮面を取り出していた。
「いいだろう。命“だけは”助けてやる」
「えー?助けんのぉそいつぅ」
「私の仮面をつけたが最後、自ら死するまで永遠に私の
仮面をつけられた敵対者がどんな表情をしていたかわからないが、絶望の淵へ叩き落とされたような表情をしているのはわかりきったことだった。
「さ、帰るぞ。マントを縫わなければ」
「は、はい」
「はぁい」
イドラは仮面のついた敵対者に、持って帰る敵対者の運搬を任せ冷や汗を垂らすルカとアサルトライフルを抱えるジェイを連れて、本拠地へと帰還した。
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