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国については一切漏らすことが出来ないことを言うと、クリスは少し残念そうな顔をしたもののすぐに笑顔に戻り持っていたシャンパンを飲み切った。
なんとなくそれに合わせてAもシャンパンを飲み干す。
「飲み切ってしまいましたね。今から新しいものを貰ってきます。」
『ありがとうございます。私も一緒に行きますよ。』
「いえ、僕が取ってくるので待っていてください。」
そう言ってクリスは颯爽とバルコニーから出て行った。
すぐ帰ってくるだろうと待っていたが彼は中々戻って来なかった。そして5分ほど経った時、両手にシャンパングラスを持ち小走りで戻ってきた。
「すみません。ウェイトレスが中々見つからなくて。遅くなりました。」
『いえいえ、寧ろそこまでして持ってきてくださりありがとうございます。ではまた乾杯でもしましょう。』
グラスを交わしAが口付けようとすると、微かな違和感に気付く。
『あら、このシャンパン…先程とは違うものですか？』
「…そうですかね？」
先にシャンパンを飲んでいた彼はAの顔を見ないまま答える。
『分かりませんか？かなり分かりやすい変化だと思いますが。』
もう一度問いかけるとクリスは少し焦ったように顔を上げ、味を噛み締めるようにゆっくりとシャンパンを飲んだ。
「あー、少しだけ柑橘類のような香りがするような気もします。ですが先程のシャンパンと同じものだと思いますよ。気のせいですきっと。」
『……そうですか。では、頂きます。』
Aはそのままシャンパンを一気に飲み干し、呆気に取られているクリスに軽く挨拶だけしてその場を去った。
グルッペン達はズーラの関係者と話をしており、とても今用事を伝えにいけるような雰囲気ではなかった。
そして少しトイレへ寄ったあと、直ぐにゾムへとインカムで連絡を入れた。
『___ゾム様、できるだけ急いで会場を出て右の奥にあるトイレまで来てください。少し体調が優れないので__』
「___分かった。出来るだけすぐ行くから無理しないで待っとって__」
ゾムからの返答が来たあとすぐ、Aは廊下に崩れ落ちた。長い時間はもたないことは薄々分かっていたが、どうやら此方にゾムが迎えにくる前まで身体がもちそうにないようだ。
最後の力を振り絞り、倒れた時に遠くにいってしまったシャンパングラスを此方に手繰り寄せると、Aはそのまま意識を手放した。
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未雨(プロフ) - あめさん» コメントありがとうございます。番外編更新しました！是非読んでください！ (2023年4月25日 21時) (
レス) @page39 id: 490941137f (このIDを非表示/違反報告)
あめ(プロフ) - 凄く面白くてどんどん読んじゃいました！！！もし良ければhtさんとの絡みとかみたいです！！！ (2023年4月24日 19時) (レス) id: b7c8f34430 (このIDを非表示/違反報告)
未雨(プロフ) - あまねさん» コメントありがとうございます。軍パロの中で上位…本当ですか？！他にも素晴らしい作品が沢山あるのにそう言っていただけて嬉しい限りです。これからもよろしくお願いします！ (2023年4月19日 22時) (レス) id: 490941137f (このIDを非表示/違反報告)
あまね(プロフ) - え、軍パロの中で上位になるくらいらぶ (2023年4月19日 0時) (レス) @page34 id: 2b125e9969 (このIDを非表示/違反報告)
未雨(プロフ) - 紅さん» コメントありがとうございます。その言葉が励みです…これからもよろしくお願いします！ (2023年4月7日 17時) (レス) id: 490941137f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：未雨 | 作成日時：2023年3月11日 9時
