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日が出かかっている朝の4時ごろ。
Aはクレアに髪を整えてもらっている最中である。
腰位まであるストレートの髪の毛を緩く丁寧に巻き、上でハーフアップに纏めるとその姿はフランス人形を思わせるほど美しい。
だが張本人であるAはその姿に合わないむすっとした表情をしていた。
『もう、なんでわざわざこんな早い時間に起きなきゃいけないの？』
「仕方ないです。今回は馬車でズーラまで行かねばなりませんのでこれくらい早く出ないと間に合わないですよ。」
『車で行けばすぐに着くのに。なんでズーラは馬車を指定したのかしら。』
送迎車だとズーラに着くまでおよそ3時間ほど。その為我々国は元々車で行くつもりであった。
だが昨日の夕方、急にズーラから来る際には馬車を使うようにと連絡が来たのだ。
Aは丁度拷問が終わった頃で、夕食の時に知らされていたのにも関わらずぼーっとしていて聞き逃してしまっていた。
当然クレアがこのことを知る筈もなく。他のメイドが偶々彼女にこの話を伝えたお陰で、Aはクレアに叩き起こされることが出来たのである。
(なんでもっと速く伝えられないの…ズーラ！！)
そんな愚痴を心の中で吐いている内に、手際よく進められたヘアメイクが終わった。
キラキラと光る目元に、グラデーションされて少し色気のある唇。
とても短時間で終わらせたものには見えないクオリティだった。
「はい、これで完成です！玄関前で総統様達が待っているそうなので急いでください。私はこの部屋を片付けていますので。」
『分かった。ありがとうクレア！』
そう言葉を交わし、Aは早歩きで玄関まで向かった。
ドレスが比較的動きやすいものだったので転ぶことはなく、無事に玄関に辿り着くことが出来た。直前でしんぺい神に貰った薬もポケットに入っている。
「あっAちゃん！…って、そのドレスに何も羽織らないつもりなん？」
『えぇ、まぁ、はい。』
Aが着ているドレスは露出は少ないものの、肩がひらけているものである。
見かねてオスマンが白のふわふわとしたボレロを手渡した。
「これ着とくめう！」
『えっ、ありがとうございます…』
Aが言われるがままボレロを身に纏うと、グルッペンに続いて馬車に乗り込んだ。
馬車は大人数が乗れるものではないので二手に分かれて乗る。
Aのペアはゾムだった。
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未雨(プロフ) - あめさん» コメントありがとうございます。番外編更新しました！是非読んでください！ (2023年4月25日 21時) (
レス) @page39 id: 490941137f (このIDを非表示/違反報告)
あめ(プロフ) - 凄く面白くてどんどん読んじゃいました！！！もし良ければhtさんとの絡みとかみたいです！！！ (2023年4月24日 19時) (レス) id: b7c8f34430 (このIDを非表示/違反報告)
未雨(プロフ) - あまねさん» コメントありがとうございます。軍パロの中で上位…本当ですか？！他にも素晴らしい作品が沢山あるのにそう言っていただけて嬉しい限りです。これからもよろしくお願いします！ (2023年4月19日 22時) (レス) id: 490941137f (このIDを非表示/違反報告)
あまね(プロフ) - え、軍パロの中で上位になるくらいらぶ (2023年4月19日 0時) (レス) @page34 id: 2b125e9969 (このIDを非表示/違反報告)
未雨(プロフ) - 紅さん» コメントありがとうございます。その言葉が励みです…これからもよろしくお願いします！ (2023年4月7日 17時) (レス) id: 490941137f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：未雨 | 作成日時：2023年3月11日 9時
