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『魅力的なお誘い本当にありがとうございます。ですが、この国の軍隊に籍を置くつもりはございませんので、お断り致します。失礼をお許しください。』


「何故だ?これは魅力的な誘いなんだろう。何故断る必要があるんだ。衣食住は保証しよう。金も勿論問題の無い分渡す。それでも断るのか?」


『はい。衣食住にもお金にも困っておりませんので。』


これは断る為に言った訳ではない。本当に何も困っていないのだ。素直に答えたはずだが目の前の男は納得がいかないと言った様子で此方を見つめている。


「ますます分からない。お前が何故ここまで拒否をするのか。一体何がお前の選択を阻んでいるんだ?それに俺が納得がいったら、お前のことを諦めてやろう。だから教えろ。」


思わず言葉に詰まった。理由は簡単な私情でありやましいことが絡んでいるわけでは無い。複雑な事でも…無いと思う。

だが、これを言ってしまえば首が飛んでしまう可能性もなきにしもあらず。

中々言葉を出さないでいると、横で固まっていたトントン様が心情を察したように話した


「今はお前をグルさんがスカウトしてるだけやから尋問でもなんでも無い。どんな理由であれどもお前の身体や周りに危険が及ぶことは絶対にないから安心せぇ。」


総統に視線を移すと、大丈夫だと言うように少しだけ柔らかくなった瞳が私を見る


話せ。大丈夫だ。覚悟を決めろ。


「___5年前に、プネラとの戦争のきっかけとなる出来事があったことはご存知ですか。」


「嗚呼、勿論知っている。ユアの村でのプネラ襲撃事件のことだろう。たしか、当時名を馳せていた機械工場の工場長やその従業員を狙った物だったな。村民は皆殺されてしまったがプネラ単独の襲撃でなかったため有耶無耶に終わってしまった。」


『ご存知のことで何よりです。ですが、1つだけ誤りがあります。先程総統閣下は皆殺されてしまった、と仰いましたが、実際は1人だけ運良く助かった子供がいました。』


ここまで言ったら流石に気付いたであろう。少しだけ目を見開いて何かを言おうとしていたがその言葉を発することはなかった。


『私が、当時の事件で運良く生き残ってしまった子供であり、工場長の実の娘であるA•オルティスです。』

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Ortiz<オルティス>-幸運な子

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未雨(プロフ) - エモンガさん» コメントありがとうございます。頑張って更新ペース上げてくのでこれからもよろしくお願いします! (2023年2月26日 23時) (レス) id: 490941137f (このIDを非表示/違反報告)
エモンガ - 初コメ失礼します!応援してます!投稿も頑張ってください! (2023年2月25日 17時) (レス) @page30 id: b3274f6834 (このIDを非表示/違反報告)
未雨(プロフ) - 天天さん» コメントありがとうございます。是非是非夢主ちゃん描いてあげて下さい!これからもよろしくお願いします! (2023年2月15日 23時) (レス) id: 490941137f (このIDを非表示/違反報告)
天天(プロフ) - 未雨さんの書き方大好きです〜!夢主ちゃんの瞳の色も気になるところ!!良ければ描かせてもらってもよろしいでしょうか…? (2023年2月15日 18時) (レス) @page21 id: bc837922a0 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:未雨 | 作成日時:2023年1月24日 23時

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