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106.いい薬。 ページ6
「自業自得だな。」
相変わらず素っ気なく言って教室に入ってしまう太輔。
「………」
その後ろ姿を、黙って見送る弥子に、泣崩れる美幸。
席に着いてから、太輔がぽつりと言う。
「あの二人には、お前の祟りって、思わせとくのがいいのかもな。」
「……」
「いい薬だ。」
そんなのちがう、とも、そうだよね、とも言えなかった。
…ふと、咲良子の方を見る。
咲良子は椅子に座ったままどう思っているのか分からない顔で、じっと床を見ていた。
その背後で、咲良子を指さしてヒソヒソ話す、数人のクラスメートたち。
放課後、私と太輔は病院に行った。
もちろん、瑠夏のお見舞いに。
真っ白な廊下を歩きながら、千依のことを思い出した。
私の姿が見えてしまった千依。
殺されると、錯乱していた千依。
…もしかして、まさか、瑠夏も……
107.みんなのために__.→←105.祟りなんて言っちゃダメ。
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作者名:M 1 R A 7. | 作成日時:2020年6月18日 8時