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103.階段から落ちた……。 ページ3
「先生っ!!!」
横尾先生が振り向いた。
メガネの向こうの冷たい目が、太輔に焦点を合わせる。
「なんだ、藤ヶ谷。切山のこと、何か知っているのか?」
「いや、俺は何も知りません。だから、先生に聞こうと思って。」
「先生も何も知らないさ。わかっているのは、どうも階段から落ちたらしい、ということだけだ。話はそれだけか。早く教室に戻りなさい。授業始まるぞ。」
それだけ言って、横尾先生は太輔に背を向けた。
先生、何その言い方。
自分の教え子が事故にあったって言うのに……
心配もしないのね。
「最低教師。」
廊下を歩く太輔の隣で小さく呟いた。
「先生に期待するだけ馬鹿なんだよ。」
「……確かにそうかも」
大人は、いつも自分のことしか考えてないのかな…?
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作者名:M 1 R A 7. | 作成日時:2020年6月18日 8時