星の私とあなたの49日2 (ページ28)

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78.あの出来事。④ ページ28

その日の6時間目は、体育だった。

マット運動でグループに別れて種目をやる。

グループはほとんど好きな人同士。
ここでも私たちは美幸を無視し、美幸は1人端っこで倒立の練習をしていた。

体育が終わり、マットを片付ける。

みんなが素早く片付けている中、私たちはずっと喋っていた。

みんなが出ていき、私たちだけが残った後、咲良子は美幸を呼び止めた。

「美幸。片付けやっといてね～。」

「え……」

「あたし達、行くから。サボったら承知しないんだからね。」

「ちょ、ちょっと待ってよ……！」

今までどんなに理不尽なこと言われても、1度も歯向かわなかった美幸が声を荒らげた。

咲良子が振り向いて、美幸をギロリと睨みつける。

「どうして、私がそんなことをしなきゃいけないの？」

「は？何言ってんの？」

「自分たちで片付けなさいって先生言ってたじゃない。私には関係ない。」

大人しい美幸のこんな姿を見るのは初めてだった。

もう、いじめられっぱなしではない。

そんな決意があった……気がした。

「ちょっと来なさいよ。」

「なんで……」

「来いって言ってんだよ！A！弥子！」

名前を呼ばれ、私たちは仕方なく、美幸を両側から抱え、咲良子について行った。

美幸、ごめんね。