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71.許さない。 ページ21
弥子のお弁当は相変わらず華やかだ。
3色ごはんにハンバーグ、それも全て手作りのもの。
ちゃんとたこさんウィンナーも入っている。
「朝は、ありがとう。」
お箸を動かしながら弥子が言う。
「何が？」
やっぱり太輔は素っ気ない。
「だから……その、庇ってくれたこと。ほんとにありがとう………嬉しかった。」
その後、太輔が冷たく言い放つ。
「俺は、いじめは許さない。Aに酷いことをしたお前たちのことも、勿論許さない。同じ教室の中にいて、何も出来なかった自分のことだって許さない。」
弥子は黙ったままじっと太輔の言葉を聞いていた。
そして、太輔の隣で少し感動している私がいた。
太輔、なんで私のために、そんなに怒ってくれるの？
もちろん、だからって私が生き返られるわけでもないけど、とにかく嬉しかった。
太輔の気持ちが、単純に。
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作者名：M 1 R A 7. | 作成日時：2020年5月23日 17時
