星の私とあなたの49日 (ページ30)

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30.学校。ページ30

学校に着いた。今日はちょっとギリギリに着いたらしい。

自席に座ると同時にチャイムが鳴り、担任の横尾先生が入ってきた。

それぞれ吸い寄せられるように自席に座る。

横尾先生は、数学科担当の、34歳の教師。

この先生、本当は最悪だ。私はこの人も許すつもりはない。

不登校の生徒は放っておき、私へのいじめも見て見ぬふりをしていた、ことなかれ主義を絵に書いたような人だった。

先生が出席簿を開き、順番に40名、いや…39名のクラスメイトの名前を順に呼んでいく。

「相澤」
「はい」
「今村」
「はい」
「大原」
「はい」
「A……」
私の名前を呼ぶと口ごもる。横尾先生のいつもの習慣だ。

横尾先生は何事もなかったように点呼を続ける。

「切山」
「はい」
「久米」
「はい」
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その日の欠席は2人だった。

1人は不登校、もう1人は風邪らしい。

横尾先生はひとつ咳払いをして、話し出した。

「みんな、Aのことでまだ動揺しているだろう。正直、先生もまだ信じられない。とはいえ、決して騒がず、いつも通り授業に集中するように。」

はい、と、何人かが答えた。その他大勢は俯き、藤ヶ谷くんだけ横尾先生を睨むように見つめていた。

横尾先生が教室を出ていき、1時限目が始まるまでの数分間、教室はざわついた。