歌い手生活【そらる】 (ページ12)

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終わりのはじまりページ12

そ｢お邪魔します｣

琉｢今日は友達も来てるんですけど…｣

そ｢え？そうなの？なんかごめんね…｣

琉｢いえ！大丈夫です！｣

友達と言っても、普通の友達じゃないしw

いや、変な意味じゃなくて、歌い手やってる友達なんて普通居ないだろ？って意味でな。

そらるさんと俺が部屋に入っていくと、雪希が緊張したように座っていた。

琉｢コイツ、友達の雪希です。一応歌い手もやってます。｣

雪｢あ、えっと…初めまして！活動名はミフユヅキです！｣

そ｢よろしく。俺はそらる。えっと…ミフユくんでいいかな？｣

雪｢はい！｣

そらるさんが優しいおかげで、雪希も仲良くなれそうだ！良かったー！

琉｢それで、突然どうしたんですか？そらるさんが俺ん家に来るなんて珍しいですよね。｣

そ｢あーそうそう。渡したい物があって。｣

琉｢??…なんですか？｣

渡したい物？何か貸したっけな……

雪｢…僕、居ないほうがいいかな？｣

そ｢いや、大丈夫。………コレなんだけど｣

そらるさんが鞄の中から取り出した物を見て、少し驚いた。

琉｢コレって…｣

そ｢…俺が使ってたPCなんだけど｣

雪｢どうして…コレをりゅうに…？｣

雪希がそらるさんに問いかけると、そらるさんは少し暗い顔をした…

そ｢2人に、言いたいことがあるんだ。｣

何かを固く決意したような顔。
軽い気持ちでは聞いてはいけないと思った。

雪希もその事に気付いたようで、顔を合わせて2人で聞くことを決めた。

そ｢俺は……そろそろ引退しようと思う。｣

その言葉を聞いた途端、3人しか居ない狭いこの場所が一瞬で静まりかえった。