じゅうご〜 ページ15
「マスターに何か聞いたんですか？すごく面白い顔アホ面してますよ啓悟くん〜」
クスクスと笑いをこらえるようにするAに、少しムスッとした表情になる。
「別にー？ただ、何話してたか少しあやふやなだけ」
「あ、それなら問題ないですよ。マスターが操作してるので」
「操作？」
言ってませんでしたっけ、とさっき貰ったばかりの角砂糖を口に運びながら答える。
「マスターはあの家、というかあの近辺の主みたいなもので、人間ではない何か……らしいです」
不思議ですね、とニコニコした表情をするAにふと疑問が湧いた。
「そういや、なんでAはマスターさんと出会ったの？」
「……なんででしたっけ、私も忘れちゃいましたね〜、うっかりうっかり」
あぁ、嘘だなと直感的に分かる。
でも今は触れるときではない。
「そっか、なんで記憶を消したりできるんだろうねー、そういう個性なのかな？」
「恐らくそうでしょうね〜」
それからたんだんとマスターの話題はなくなっていった。数分ほど2人は空を飛んでいて、街中に入っていく。
「そろそろ降りますか〜」
2人は下降して行き、人通りの少ない住宅街へと地に足をつける。
少し歩いていくと、畑や倉庫など人の住む建築物のない場所へと出た。そこに浮き出るようにあるファンシーな白い一軒家こそ、Aの家だった。
「地味に啓悟くんは久しぶりですね〜ここへ来るのは」
「……思い出したくないね」
渋い顔で家へと入っていくホークス。Aはイタズラな笑みを浮かべる。
「事務所設立して、サイドキックが私しかいない時にぶっ倒れましたもんね〜！いや〜あの時はびっくりしましたよ〜」
「だからやめてって」
黒歴史を掘り返されているようで居心地が悪いように思えたホークスはすぐに家を出ようとしたが、Aが は手をつかんで引き止めた。
「まぁまぁ、一応休みを取っている訳ですし、事務所からさほど遠くないのでここでゆっくりしていきましょ？またお茶でもいれますから」
厚底ブーツを脱ぎ、少し低く見えるAの上目遣いから目を逸らしながら「わかった」と同意して室内へと足を踏み入れ直した。
***
「ホークスさん〜、こっちの資料は終わりましたよ〜？」
「……んぁ、ありがとう……こっちもよろしく……」
事務所設立当初、まだ18歳だった2人は薄暗い事務所でパソコンと向き合い続けていた。
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桜芽杏(プロフ) - えだまめさん» ひぇ〜嬉しい……！！ありがとうございます！！実はガチの趣味で書いていた物をその場のノリで載せ始めたので、こうして好きと思われて読んでくださることにとても喜びを感じます……！クライマックスも近いですが、どうぞ最後までお付き合い下さい！！ (2020年4月18日 18時) (
レス) id: 4e2ed4ed51 (このIDを非表示/違反報告)
えだまめ(プロフ) - 好き…………好きです…………ちょっと不器用なホークスも可愛いのにカッコイイ夢主も雰囲気が独特なお兄さんもそれぞれを表現している桜芽杏さんの透明感のある文章も全て好きです応援しています…… (2020年4月17日 21時) (レス) id: 4f7195255d (このIDを非表示/違反報告)
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