じゅうい〜ち ページ11
「本当に俺の方が強いの？」
数日前の少年の言葉に疑問を抱いていたホークスは、空中で翼を広げながらそう尋ねる。
「もちろんですよ〜。私にはそんなスピードを自在に操れませんし、この空飛ぶわたあめは小回りが利かないので〜」
まるでスケートボードに乗るように足元にあるわたあめのようなものを見つめながらそう言うと、ホークスは「ずっと気になってたんだけど」とそのわたあめを指さした。
「それ、どうやって浮いてんの？」
「ふふふ、企業秘密で〜す」
教えてほしそうに顔をしかめると、Aは腕を組みながら自慢げになった。
「しょうがないですね〜。
原理としては、わたあめのあのよく私が出している繊維を、地面にぶっ刺して棒幅跳びのように飛んだり、高い建物にくっつけて引き寄せて動かしてるんです」
「……そのわたあめはどこから？」
「足ですよ？」
シューティングゲームをする感覚で飛ばしてます。と笑う。
「あっでも、習得に4年かかりましたね。小学校3年生から練習して、今みたいに飛べるようになったのは中学生半ば頃だったので」
「凄いねー、よく個性を応用できてて」
ホークスは小さく拍手をし、2人は地上へと下降する。
「まぁ、それなりに英才教育でしたから。
うちの両親、兄も弟も個性には恵まれなかったので、私にだけヒーローとしての教育を行ってたんですよ」
少し低い声になった瞬間、Aは手から無数の砂糖出てきた糸を出す。
それは長い階段から落ちそうになっていた子供に優しく巻き付き、軽くAが引き上げた。
隣でホークスは羽根を使い、交通を妨げていた2人のヴィランを気絶させて、サイドキックに回収させていた。
「大丈夫？どこも痛くない？」
「うん、ありがとうお姉ちゃん……」
ゆっくり地上へと下りていき、おさげの少女は涙目になりながら「あ、あの、今ね、おつかいしてたの」と小さな鞄の中から小さな飴を取り出す。
「これ、お礼……」
「わぁ、可愛いキャンディーですね！貰ってもいいんですか？」
コクリと頷く少女に「ありがとうね」と柔らかく笑った。
ピンクの袋に入った飴を手に握り、空中で待つホークスの元へわたあめに乗って飛んでいく。
「キャンディーを小さな子に貰いました！……あ、備え付けの砂糖も無くなってました。買いに行かないと」
少女に手を振り返すAにホークスは尋ねる。
「買いに行かないの？」
「こだわりがあるんですよ〜。明日、ついてきてくれませんか？」
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桜芽杏(プロフ) - えだまめさん» ひぇ〜嬉しい……！！ありがとうございます！！実はガチの趣味で書いていた物をその場のノリで載せ始めたので、こうして好きと思われて読んでくださることにとても喜びを感じます……！クライマックスも近いですが、どうぞ最後までお付き合い下さい！！ (2020年4月18日 18時) (
レス) id: 4e2ed4ed51 (このIDを非表示/違反報告)
えだまめ(プロフ) - 好き…………好きです…………ちょっと不器用なホークスも可愛いのにカッコイイ夢主も雰囲気が独特なお兄さんもそれぞれを表現している桜芽杏さんの透明感のある文章も全て好きです応援しています…… (2020年4月17日 21時) (レス) id: 4f7195255d (このIDを非表示/違反報告)
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