きゅ〜 ページ9
いつからか、Aとホークスは一緒に帰るようになっていた。
最初に声をかけたのはAで、特に前触れもなく「鷹見さん！一緒に帰りましょ〜」と声をかけた。
「えっ……別にいいけど」
「やったぁ〜！今日は公園寄って行きますか〜？あ、電車の方向ってどっち方面でしたっけ？」
毎日まるで意味の無い会話をしては個性について話し合ったり、Aのフリーダムさに振り回されていた。
けれどAの隣に居続けたのは、居心地がよかったからだろうか。
***
「ホークスさんって、シルディーさんとお付き合いなさってるんですか？」
「んぁ、なんでそう思うのー？」
事務所で眠そうに資料を眺めていたホークスに、コーヒーを淹れていた1人のサイドキックの言葉に、意地悪そうに返す。
「いや、いつも一緒にいらっしゃいますし、何より事務所が建ってからずっとサイドキックをしてらっしゃるじゃないですか、シルディーさん」
「あーそれね。よく俺が怒られるよ。早くシルディーを独立させろってね」
でもまぁ、とAはサイドキックに笑いかける。
「俺もアイツも、どっちも離れる気なんてないからね」
付き合ってはないけど。そう付け加えるホークスに、そのサイドキックと話を聞いていたほかのサイドキックは一同同じことを思った。
(この人絶対天然だ……)
ある日の昼、Aはホークスに「少し買い出しに行ってきますね〜」と報告し、せかせかと部屋から出ていこうとした。
「あ、俺も見回り行くから途中まで送るよ」
「そうですか〜？それではお願いします！飛んでいきますか？」
「んー、今日は歩きで行こうかな」
事務所はよろしくー、と外に出ながら残っていたサイドキックに手を振る。
「そういえば何買いに？」
「ホッチキスの芯とハンコのインクが少なかったので買い足しに近くのホームセンターに行こうかな〜と」
人通りの多い場所を通ると「ホークスとシルディーばい」「2人が歩いとる！」と騒がしくなるのはいつものこと。
時々2人にサインを求める人もいれば、握手を求める人もいて中々先には進めなかったが、ヒーロー活動の一環である。手を抜くわけにはいかない。
「ホークス、あの子供たちも頼みます」
こちらに向かって普通では出せないような速さで自転車を漕ぐ4人ほどの学生を指さす。
「あぁ、任せ……」
すると先頭にいた1人が不敵に笑いながら、どういう挙動か空中へ跳び、さらに加速させてAの顔へ前輪を近づけた。
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桜芽杏(プロフ) - えだまめさん» ひぇ〜嬉しい……！！ありがとうございます！！実はガチの趣味で書いていた物をその場のノリで載せ始めたので、こうして好きと思われて読んでくださることにとても喜びを感じます……！クライマックスも近いですが、どうぞ最後までお付き合い下さい！！ (2020年4月18日 18時) (
レス) id: 4e2ed4ed51 (このIDを非表示/違反報告)
えだまめ(プロフ) - 好き…………好きです…………ちょっと不器用なホークスも可愛いのにカッコイイ夢主も雰囲気が独特なお兄さんもそれぞれを表現している桜芽杏さんの透明感のある文章も全て好きです応援しています…… (2020年4月17日 21時) (レス) id: 4f7195255d (このIDを非表示/違反報告)
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