TRACK3 ページ4
神様、本当この世は残酷だよ。
この俺の脚に縋り付いて飯を食わしてやろうって言うまで離れなさそうなコイツ。…ってか、確かこの紺色の髪色をした奴がシブヤの代表チームに居たよね？……えーと名前は…、あぁーそうだそうだ。確か
「頼む…！この通りだっ！！」
「えぇ…そんな事言われても俺だって生活あるし」
何よりも君の食べるご飯の量とその後に奢らされる金額に手足が震えるんですけど…。後いい加減脚に縋り付くのほんとに止めて。周りの人に変な目で見られてるから！
「ねーえー！真面目に離してよ！！離したら近くのファミレスに連れていってあげるからさぁっ！？」
「ほ、本当か！！？恩にきるぜー！」
「いきなり元気になんなやポンコツ」
「お前良い奴だな！俺の名前は有栖川 帝統！お前は？」
「…五百旗頭 A…」
「そーかそーか！Aだな！この恩はぜってぇ忘れねぇからな！今は兎に角ファミレス連れていってくれ！」
「……はぁ…感謝してよね」
キラキラと目を輝かせる仔犬みたいな有栖川を誘導しながら歩いているときに思うけど、俺って真面目に運無いよね。
シブヤのピンク頭に会わなかっただけまだ良いけどさ。コイツに会うのもなかなかヤバいよね。来る人来る人に変な目で見られて本当俺可哀想。
(…まぁ、好きなの食べれば)
(あ、これも良いな…お！このドリア旨そうじゃね！？ああ！こっちのカルボナーラも捨て難いぜっ！！)
(マジで人の話聞かないよね、君)
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作者名：碧@あおい | 作成日時：2019年6月16日 21時
