姫の想うままに。【ヒプノシスマイク】 (ページ9)

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SEVENTH.HAPPY BIRTHDAY : 2 ページ9

乱数が「じゃあねー☆」と行って帰った後、次は一郎が来てくれた。

何故家を知っているのかは分からないけど、誕生日プレゼントを渡しに来てくれたようだ。それもまた大人の女性が身に付けそうなモノで…バイト代じゃ足りなくね？と思ったが…お世話になっているバイト先の社長さんが買ってくれた様にだ。

渡しに来てくれた一郎もありがとうだけど社長さんもありがとう。

『ありがとうね一郎』

「別に、それ買ったの俺じゃねぇし、あんたには何時も俺も弟達も世話になってるからな。」

と、普段では見せないような優しい顔で私にそう言った。やっぱ良い顔してんじゃん。有効活用してなきゃ勿体無い。

そう思っていたら…

「…今の世界変わっちまった。

〝自分達の領土はヒプノシスマイクで奪い取れ〟…確かにH歴になってからは武器を使った戦争が終わったかも知れねぇ。

だけど、争い事は急激に増えていくばかりだ。俺の所属しているチーム、〝天国へノ階段〟もそうだ。」

『……』
「……だから、A。

前にも言ったよな？お前は俺が守るって。

その言葉は何が何でも守る。
だからお前も俺の傍を離れるな。」

そう言った一郎の目は本気を語っていた。
確かに一郎はあの時そう言った。私があの時、あの一郎の言葉で何れだけ安心した事か。

未だに親父との因縁も絶ちきれてないし、迷いはまだある。この先の世界の事もだ。…でも

『頼むよ、一郎。

私を…守って見せてよね？』

私はそう挑発して笑って見せた。

そしたら一郎も面白そうに笑い、後に二郎や三郎の様子を教えたりしていた。

そして、あっという間に時間は過ぎ一郎はそろそろ施設に帰ると言って家を出た。それと同時に私の家に宅配便が着た。

渡された荷物は2つ。だが奇妙な事に、2つとも送り主が不明だ。

誕生日に変なものを送られて黙っている私ではないが、そうもいかなかった。

仕方無く私は片方の包みを手にし、開けてみると綺麗な青い宝石が付いた髪飾りが入っていた。

それを見て私は、
前に行った_____の海を思い出した。

…大分前の事だ。今は忘れよう。そう言った気持ちでもう1つの包みを開けると…

「……ヒ、プノシスマイク…？」

〝貴女だけの物〟
と書かれた紙にヒプノシスマイク。

私はその時、
何が起こったのか理解出来なかった。