0章1話 朝 ページ7
朝。小鳥がさえずり、窓からは朝陽が差し込む。
自然と目が覚めた私は、起きて布団を畳み、身支度を整えて、朝食を作る。
「おはよう、A」
後ろから声を掛けられ、思わず肩が跳ねる。
『おはようございます、お義父さん』
「敬語は辞めてくれ、俺達は家族だろう」
『すみません、こればっかりはもう癖になってしまって』
私は今[
あれは2年前の事だ。
目を覚ました私は布団の上に寝かされていた。
起き上がろうとした瞬間、
『っ、痛って!』
全身を痛みが襲う。
その時、目の前の襖が開いて、一人の男が顔を出した。
「やぁ、目覚めたようだな。調子はどうだ?」
『...誰ですか?』
「こりゃ随分と警戒されちまったなぁ、
俺は
ここで診療所を営んでいる」
『つまり、貴方は医者で私の命の恩人であると?』
「お前、理解早いな...ホントにガキか?まぁ、命の恩人って言うほどでもないが、確かにここに運んで看病したのは俺だ」
『助けて下さってありがとうございました、私の名前は斎木Aです」
「ませてるな..けどな、俺がお前を助けた時にはほとんど血は止まってたぞ?」
『え?』
「完全に治癒していたとは言えないが、血はほとんど止まって傷も少し塞がってたぞ
流石にあの時はびっくりしたさ、何せ爆発音から2時間してないってのにな」
『そうなんですか?』
「まさかの自覚無しか、お前今まで傷の治りが非常に早かったことは無いか?」
『いえ、全く』
「そういえばな、お前の家のすぐ近くで赤ん坊が泣いててな、お前、誰の家の子か心当たりは無いか?」
『赤ん坊!!?私の妹です!!』
「妹?にしちゃあ似てなさすぎるだろう」
『うるせぇとにかくさっさと会わせろクソ野郎』
「お前さっきまでの敬語キャラどこいった」
『いいからさっさと妹出せっつってんだろこのハゲ』
「ハゲじゃない!!とにかくそこで待ってろ」
1分後、
元気に泣いている赤ん坊が、私の妹が、宏也に抱えられてやって来た。
気が付いたら涙が溢れていた。
『良かった...
「ほら、抱いてやれ」
宏也がゆっくりと私の腕にゆっくりと桜智を抱かせる。
するとピタリと桜智は泣き止んだ。
後ろから宏也が私と桜智を抱きしめる。
「こらから俺達は家族だ。よろしくな」
0章2話 獄→←プロローグ4話 もう面倒くさいんで、副題はたまにで
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凛 - 早く続きが見たいです!ゆっくりでもいいので更新待ってます! (2022年12月21日 20時) (レス) @page8 id: 2bc0f45ebb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:銀狐流花 | 作成日時:2019年5月6日 21時