プロローグ4話 もう面倒くさいんで、副題はたまにで ページ6
私はすくすくと育った。両親に大切に育てらた。そして6歳の誕生日の5ヶ月前のある日のことだ。
「実はなA、お前に大事な話があるんだよ
今な、私のお腹には」
「僕達の娘、つまり君の妹がいるんだよ」
『え?妹?』
どうしよう、私、今世もシスコン?!
前世の死因からお察しの通り、私、シスコンでした。はい。
『いつ?いつなの?!』
あまりにも勢い良すぎたのか若干引いている両親。
だが私は気にしない。今世こそ妹とハッピーライフを送るのだ!!!
しかし、現実はそう甘くなかった。3ヶ月後。
『お母さん!!お母さん!』
妹を産んだのも束の間、母が急死した。
医者曰く原因は不明らしい。私は冷えていく母の手を握ることしか出来なかった。
ただ、ずっと悲しんでいる訳にもいかなかった。妹を育てられるのは私と父しかいなかったからだ。だが、父は母を亡くしたショックから塞ぎ込んでしまった。最後の砦である私は、必然的に妹の、姉兼母なった。
妹と父との3人暮らしを始めてから2ヶ月が経ち、6歳になった私が今の生活に少しずつ慣れてきた時の事だった。
急に外が騒がしくなっていた。
しかし、それよりおむ つくさい。
まただ、最近妹の便がやたらゆるい。
これは一度医者に診てもらおうと思ったその瞬間。
目が絡む程の強い光が私の視界を襲った。
その数秒後に、ドカン、という大きな音を聞き、私爆風に呑まれて意識を失った。
この世界は不平等だ。
家族に恵まれず一人彷徨う者
家族に恵まれるも早々に一人になってしまった者
家族に恵まれるも決して相容れない者
そして、家族に恵まれるも引き離される者。
なんで私、一人ぼっちなの?
なんで、視界は真っ赤なの?
なんで鉄の臭いがするの?
目を覚ましてみれば見えるはずの妹の顔は無くて、
そして、伸ばせば握り返されるはずの手の指はずっと冷たくて。
伸ばした手は届かなくて
「おぉ、可愛いそうに、こんな小さいのに一人ぼっちとは。俺が引き取って育ててやろう」
誰だ?
嗚呼、意識が薄れていく。
今、 一人の少女の物語が今動き始めた。
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凛 - 早く続きが見たいです!ゆっくりでもいいので更新待ってます! (2022年12月21日 20時) (レス) @page8 id: 2bc0f45ebb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:銀狐流花 | 作成日時:2019年5月6日 21時