クラスに国王様が来る【アンダーバー】

海 ページ19

夏休み、そうは言ってもなかなか皆の都合が合わない。
トモはサッカーの部活、カナタちゃんはバイト、ルナちゃんは塾、カイはゲーム……いや、カイはいつでも大丈夫だろ！？

お盆に入った頃にやっと皆の都合が合い、何かしら集まるためのイベントを考えることができた。

夏といったら海でしょ！泳ごーぜ！

「……暑いわね、今年は特に」

暑すぎる。海水は冷たいけども、砂も暑いし、日射しが痛すぎる。
それでもカナタとトモは水着姿でそこへ立つとよく似合っている。運動部はやっぱり格が違った。

「……国王、皆様、泳がないのですか？」

一緒に付いてきてくれたジョンはバーベキューの準備をしてくれている。その目は僕たちへ向けられているけど。

「……僕たち、あんまり泳げないんだ」

「浮き輪がございます、お使いになりますか？」

取り出してくれた浮き輪を使って、僕たち三人も海へ入る……

うっひゃっひゃ！！冷たくて気持つぃーじゃないの！

……しまった、いつもの取り乱してしまう僕が……！
こういう瞬間になると、来てよかったなと思える。

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