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アンダーバー君の部屋に招かれた。大きなお屋敷によく合っている広い部屋。アニメのポスターやグッズ、女の子のフィギュアが沢山あって、無駄のない部屋とは決して言えなかった。それでも、テレビも小さな冷蔵庫も、エアコンも完備してある。良いところのお坊っちゃん……ということかな?
「アンさん……本当にダメなのねぇ……」
カナタが苦笑いでアンダーバー君に言う。アンダーバー君は、本当に国語と英語が苦手だったらしい。
特に英語、途中から何を書いているのか分からなくなっていた……
「アンさん、これだと赤点濃厚だぞ……いや、マジで」
国語は、集中力の問題なんだと思う。途中まではできている。でも、英語は本当に絶望的過ぎる。
「だって……なに!?“I Underber love”って」
僕、アンダーバー、好き……
「日本語にしたら意味は分かるけど、英文としてはめちゃくちゃじゃない!自己紹介でbe動詞は大体欠かせないものだけど……それもひとつも無いじゃない!」
私は英語が好きだから、こういうのを見てしまうと熱くなってしまう。教えたくて仕方なくなる。
「お、おう……」
カイくんですら、驚くような表情を見せていた。
皆の目が不思議そうに私を見つめていた。
……こんなに声をあらげたのは、初めてかもしれない。そう思った瞬間に、恥ずかしくなってしまった。
「ごごごめんね?ちょっと間違ってる英語とか見ると、熱が入っちゃって……」
「う、うん!全然大丈夫だよ、もっと教えてくれない?」
アンダーバー君は、倒れかけていた体をすぐに机に向かい直して、ペンを持つ。
・
「なんか……あの二人、いい感じじゃね?」
と、トモがいう。それに応えるように、カイとカナタは頷く。
「へぇ〜……ルナが、そういう感情をねぇ?」
カナタが好奇心に満ち溢れた目で、二人を見つめる。
「僕を差し置いて、リア充になるなんて……」
口では恨み節のような物を語るカイも、その目は少し優しかった。
「でも……」
カナタがぽつりと口を開く。
「ルナって、かなり心を閉ざしやすいからね……まだアンさんを信じきっていないと思うよ?」
「ん、何?」
ルナが、三人で何かをしていることに気が付き、目を向ける。三人は慌てて『何でもない!』というが、ルナは不思議がるばかり……
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デ・ロイテル(プロフ) - 7位イイね (2018年10月9日 22時) (レス) id: 707fc28c68 (このIDを非表示/違反報告)
デ・ロイテル(プロフ) - もう大丈夫だと思います (2018年9月28日 18時) (レス) id: 707fc28c68 (このIDを非表示/違反報告)
Olivie(オリヴィエ)(プロフ) - サイコパスさん» いいな〜、私まだアーカイブも見れてないんですよ。なんか、その様子がすぐに想像できてしまいますww (2018年9月12日 18時) (レス) id: 26b767d003 (このIDを非表示/違反報告)
サイコパス - 楽しかったでホラーゲーム実況楽しかったです!アンさんが上手いのにアワアワしてる感じがまさに撲殺天使…ちなみに、リアタイで見れました( ≧∀≦)ノ (2018年9月12日 17時) (レス) id: bee83dbfd6 (このIDを非表示/違反報告)
サイコパス - ありがとうございます!自分も好きなときに勝手にコメントする感じになるので、無理無く返信いただけるとありがたいです。 (2018年9月10日 10時) (レス) id: bee83dbfd6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Olivie | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/maycry
作成日時:2018年5月10日 23時