5話 悲しい運命 ページ6
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壁外調査を行ってから、どれくらい時間が経っただろうか。
雲行きはどんどんと怪しくなり、ついには雨が降り出した。
私にとって、この雨はこの上ない好機だった。
色んなものが隠れるから_
つい先ほど、リヴァイはエルヴィン殺害のため単独行動に移っていった。
つまりこの場にリヴァイはいない。
貴「今がチャンス、かな」
絶好のチャンスが訪れる。
イ「なんか言ったかよ？姉貴」
姉貴_そう呼ばれるのも今回が最後だ。
イザベルと生活してきた日々が蘇る
遊び半分で盗みをして追いかけ回され、
リヴァイに散々叱られたり、動物を探しに行ったり…
だが、もう思い出は増えることはないだろう
そう考えると、自分の中の気持ちが冷めていく気がした。
貴「ごめんね、イザベル。ファーラン。
今まで楽しかったよ」
いつもより落ち着いて話す。
2人は理解できないといった顔でこちらを覗き込む。
そんな2人を無視して女は謎の動きをした後、どこか一点を見つめた。
2人は何やら良くないものを感じたのだろうか。
貴「さぁおいで。こいつらを殺るんだ」
不審に思ったイザベルが、Aに向けて手を伸ばした次の瞬間、イザベルの体は
なくなっていた
ふと周りを見ると、他の団員も既に動かなくなっていた。
フ「おまえ…どう…して…」
1人残されたファーランは、言葉を途切れ途切れ話す。
Aは、無表情で答える
貴「邪魔 なんだよ。
あんた達が…
この際話すけど、三人の中で一番伸びるのはリヴァイだ。
あれは強くなる。
幹部になるためにはあいつの力、必要なんだ…
三人もいらない。
それに、仲間を失うと強くなるって聞いたし さ？」
ファーランは言い返す言葉が見つからなかったのか、何も言わない。
それもそうか…
私は、話しながらもう一体現れた巨人へと向かう。
貴「ごめんね。でもこれが私のしなきゃいけないことだから」
誰に向かって言った言葉かはもうわからない。
ただひたすら無表情で巨人の周りの木を移動する。
少しすると、奇行種の言った方から金属が肉を切る音が聞こえた。
その音を合図に、巨人を少しずつ駆逐していく。
そんな私の頬を、雨が伝う。
後悔が心を傷付けていく____
続く (更新停止中)
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作者名：まな | 作成日時：2015年9月20日 18時
