Loveholic【桃】

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今日は5月5日。
いわゆるゴールデンウィークというやつだ。


私はと言えば絶賛お仕事中。


まあ、イベントの企画運営をする会社に勤めているんだから、連休は休めるわけがない。
むしろ書き入れ時ってやつだ。


今日さとみくんたちすとぷりは、東京ドームでのライブを行う。


さとみくんにチケット用意するから来て欲しいと言われていたけれど、確実に仕事が入ることが分かっていたから断った。


しかし、シフトが出て私の今日の担当は15時までと知って慌てて申し込んだ二次受付。


まさかの当選！


今私がいる新宿からなら東京ドームまでは30分弱で行ける。
ギリギリ開演に間に合うはず……。


そわそわしながら腕時計を見ると針は14時50分を指していた。


あと少し……。


「Aちゃん、どうかしたの？」


ふいに隣にいた先輩に声をかけられた。


「あっ、いえ。 なんでもないです」


「もしかしてこの後、何か用事あるの？」


まだ仕事中なのに時間を気にしていたことを咎められるかもと思ったが、先輩の反応は違った。


「もしそうなら、もうあがっていいよ。 後はやっておくから」


「えっ？」


「いつもフォローしてもらってるから、そのお礼」


「ありがとうございます！」


先輩からの有難すぎる申し入れに、私は思いっきり頭を下げた。


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