ひとり ページ17
-東雲真美side-
女子「東雲さんっていつも侑くん達と一緒だよね」ヒソッ
女子「友達いないのかな」
そんな言葉、聞き慣れた。
私の家と侑くんと治くんの家は近いこともあって家族ぐるみで仲が良かった。
気がつけば私達は時間が経つにつれずっと一緒だった。
友達が欲しいと思っても声のかけ方が分からないから出来なかった。
私は一人っ子で、両親は共働き。
二人とも忙しくて、帰ってくるのも遅かった。帰ってこない日もあった。
アメリカに行ってからは友達は何人かできたけど...
日本に戻ると元通り。私には結局侑しかいなかった。
だから私はAが邪魔であんなこと言ったのに
Aは私に友達になろうって言ってくれた。はじめて言われた言葉
その言葉に昔の私も助けられた気がした
侑「Aは治のことが好きで、教室同じやのに気が小さいからってわざわざ遠回りで俺に近づいて治とカップルになろうと考えるやつやで?俺のこと色目使って騙しといて...そこら辺の喧しブタより極悪やで!?真美、お前もそんなやつと仲良くなって...可哀想やわ。お前もあいつに何の企み持たれとるか分からんで?」
言葉にできない怒りがこみ上げて勝手に体が動いた。
パチンッ
はじめて侑をビンタした
侑があんなこと言うなんて思わなかったから。Aと友達になったことも全否定された。侑は今まで私がどんな思いしたか分かってない。
生徒指導室でお説教されて、私と治くんは先に教室に戻ってよしと言われ治くんと一緒に教室に戻る。
治「まさかお前が侑はビンタするとはな」
「体が勝手に動いちゃって笑」
治「でも3人で喧嘩したの、懐かしいなぁ」
「...そうだね。侑、子どもみたいで変わってなかった』
治「あいつはガキのまんまやで笑...そういえばAと仲良くなって笑うようになったな」
Aはよく笑う。その笑顔が本当に楽しそうで、私も笑ってしまう。
「うん。ねぇ治、Aって神様みたいだね」
治「...せやな」
治はAのそんなところに惹かれたのかな?
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作者名:うぃるうぃる | 作成日時:2022年1月15日 23時