お騒がせトゥイードル*３ ページ13
「え！？なんで！」
目を見張って観察すれば。髪色だけじゃなく瞳の色も身長も骨格さえもそっくりだった。というのに、ヘアピンとヘッドホンのカラーだけが違う。
え、なに、なんで。
まさかドッペルゲンガーか！？もしくはクローン！？
「俺たち双子なんだ。俺がお兄ちゃんの葵ひなたで、こっちの超絶プリティーな子が弟のゆうたくん！」
「ふ、双子……」
「そう、双子！」
だからここまでソックリなのか。
たまに親でも見分けがつかない、とか聞くけど、たしかににこれは分からない。
「よろしくね、城崎Aくん！」
「えっ、なんで俺の名前……」
「ふっふっふ、俺たちは情報屋だからね。何でも知ってるのさ！……っていうのは冗談で。ゆうたくんから聞きました！」
ひなたがゆうたに抱きつきながら言うと、鬱陶しいと本人は顔を顰めた。
「ごめんねAくん、この阿呆のことは気にしないで。それよりもさっきは大丈夫だった？」
「うん。あんな風に絡まれたのは久々だったから、ちょっと焦ったけど」
この季節はああいう輩が多くて困る。
物珍しがって湧いてくるんだ。まあ夏の蚊と一緒だから、しばらくすれば飽きるだろう。ブンブン喧しいしたまに攻撃してくるけど大袈裟に騒ぐほどじゃない。
だから、俺だけが被害を被るのは百歩、いや千歩譲って良いとして。他所様を巻き込むわけにはいかない。
「俺はああいうのに慣れてるから、次からは助けてくれなくていいよ」
言うと、二人は「え」と口を揃えた。ぽかんとした顔まで一緒で、思わず笑いが込み上げてきた。
「あ、そうだ。お礼に何か奢るよ。飲み物とか、お菓子とか！」
そういえば近くに繁華街があったはず。そこで食べ歩きなんてどうだろうか。
男子高校生の胃袋を考えると経済的には痛いし、発売予定のゲームをいくつか諦めなくちゃいけなくなるけど……ここは思い切って二人のために大奮発だ。うん。これならきっと二人も大喜びだろう。
なんて思っていたのに。
「助けなくていいなんて、それ本気で言ってる？」
ゆうたから俺の思惑とはかけ離れた言葉が返ってきた。
「あの状況はすっごく危なかったんだよ？俺たちが助けにいかなかったら、今頃どうなっていたか」
「ゆうたくんの言う通り。それに、お礼なんかいらないよ。俺たちはお礼欲しさに助けたわけじゃないんだから」
「そ、それはそうだろうけど」
どうしよう。予想外。
こっちは喜んでほしくて提案しただけなのに。そう思うと二人の物言いに少しムッときた。
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苺バニラ(プロフ) - りなさん» ありがとうございます！そう言って頂けると、嬉しい限りです！更新が遅めになっていて申し訳ない気持ちで一杯ですが、これからも頑張ります！ (2019年8月20日 14時) (
レス) id: 563228d52f (このIDを非表示/違反報告)
りな - 凄く良かったです!!面白かったです!!更新無理をせず頑張ってください！応援します!! (2019年8月20日 10時) (レス) id: 55c1958e88 (このIDを非表示/違反報告)
苺バニラ(プロフ) - りさこさん» ありがとうございます(*´ω｀*)とっても嬉しいですし、励みになりました！りさこさんは優しい方ですね！今後も頑張ります!! (2019年7月29日 7時) (レス) id: 563228d52f (このIDを非表示/違反報告)
りさこ(プロフ) - 更新お疲れ様です！とにかく最高でした！！これからも応援してます！！ (2019年7月29日 0時) (レス) id: c7281289de (このIDを非表示/違反報告)
苺バニラ(プロフ) - 夜桜ナイフさん» ありがとうございます！時間が空き次第でよければ、拝見させてもらいますね！ (2019年7月14日 16時) (レス) id: 563228d52f (このIDを非表示/違反報告)
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