ある小説家、二度目の人生...なのか？

随筆が二十遍 ページ23

､､､悩みに悩んでいる。誰か助けてくれ。この日記を見てくれている誰か、作之助でも炳五でも良いから。
､､､日記にこうして助けを求めていても何も意味が無いと思うが、そうでもしないと意味不明な行動をしてしまうだろう。例えば、数学の七不思議の問題を一から解こうと云う馬鹿らしい位、絶対自分では不可能な事をやってしまいそうだ。さて、落ち着いたところでポートマフィアに入るかどうかだが、入ってしまったら、もう、二度と光を浴びて生きてはいけないだろう。学校も中退しなければいけない。つまり、友人関係を全て切り、もう一切関わる事がなくなると云う事だ。､､､父さんが入っていた、否、潜入調査をしていたのが此処ポートマフィアであった事は確実だ。その為俺は此処から命を狙われる可能性もある。そう云う意味では此処に入れば命の保障はあるだろう。まぁ、戦死、と云うことがあるかもしれないが。
父さん、母さん、俺はどうすれば良いか、分からないんだ、教えて下さい。二人ならこんな時、友人を取るか、自身の命を取るか、どうするのでしょう？貴方方なら、迷わず、自身の命を顧みず友人を取るのでしょう。俺にはそんな事出来やしないんです、弱いんです。こんな俺は、存在していてどうなのでしょう？
“恥の多い生涯を送ってきました。”､､､俺の生涯なんてそんなものだ。太宰治だったら、本物ならどうするのだろうか。彼には仲間や家族が居た。信頼できるもの達がたくさん居た。俺には居ない、誰も彼もが本当の俺に寄り添ってはくれないんだ。俺は太宰治には成れない。所詮マガイモノ。なら、マガイモノはマガイモノらしく、道化で戯けて、最終には、壊れてしまおうか。
ｰｰｰプツンッ
そう思った刹那、何かが切れた、そんな気がした

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