~ 藤北 ~ らぶらぶに。 (ページ24)

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４月１日ページ24

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さて、北山。

今まで培ってきた演技力を最大限発揮するときが来たぞ。

「お、俺……どうすれば…」

そのままへなへなとしゃがみこんでしまう。

ちょいと二人の顔色を伺えば

俺の演技に完全に騙されてる様子。

へっへっ。

「みつ、大丈夫…じゃないよね」

千賀に背中をさすられ、顔を伏せる。

笑ってるのを隠すために。

藤ヶ谷が俺と別れるなんて、

天と地がひっくり返ったってありえないね。

「やだ！無理！絶対むり！別れるとかありえない！」

人目もはばからず、泣きわめく俺に

慌てる二人。

「だってお前らも見てただろ！？

あんなに俺にひっつくやつが
なんだって別れようとするんだよ！」

「み、みつ…落ち着いて…」

「ありえない！！藤ヶ谷！どこだ！！でてこい！！」

その場でダンダンと足を踏み鳴らす。

大丈夫か俺。完全に自分を失ってる。

「藤ヶ谷ぁぁ！！別れたくない！！やだ！！！」

さっきから誰ひとり廊下を通らないけど、

たぶん通れないんだと思う。

３０の男が別れたくないって叫んでるところ

俺でも通りたくないわ。

いつまで泣けばこの状況は終わるんだ。笑

「はあ…俺太輔呼んでくる」

半分気付いたであろう横尾さんは楽屋に戻った。

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