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307、温泉好き ページ13

ナイフが飛んできて、総悟はそれをキャッチすると大きくため息をはいた。

「何の用でィ黒すけ。今取り込み中でさァ」

部屋の中に入ってきたのは黒だった。
頬を大きく膨らませてぷんすか怒っている黒を見てホッと息を吐く。
ナイスタイミングだった、黒。
あのまま昨日と同じ事されてたら色々やばかった。

総悟は私から離れてナイフを投げて黒に返すと舌打ちを一つかました。

「白大丈夫?!ピーーーな事とかピーーーーな事とかされてない?!」
「ごほっ。ちょ、黒何言って」
「ああー!!白が顔赤くした!今まで知らなかった筈なのに!!ハッチーどういう事?!」
「どうも何もAのこと全部頂いたんで」
「?!ちょ、馬鹿!何言って!」
「Aが痛くてもいいから触って欲しいって言ったんだろうが」

語弊!!!!
色々語弊!!!!!

「そ、そんな………。し、白が………、ハッチーの魔の手に……」
「おいそれはどう意味だこら」
「はあ………。こんな事になるならさっさと始末しておけば良かったよー……」
「やれるならやってみろ」
「煽るな!!」

黒はもう一度ため息を吐くと、持っていたナイフをしまい私の方を見た。

「実は温泉のチケットもらったんだ。ボク温泉好きじゃないから白にあげようと思って持ってきたんだー」

温泉のチケット?
ひらりと黒の手の中にあるチケットを受け取ると確かに温泉の名前が入っている。
無料券か……、しかも食事付き。

「いいのか?結構いいものだと思うけど」
「いいよー。白温泉大好きだったよね?」
「ああ……。緑の事があってからしばらく行けていないんだけど……、あれ、二枚ある」
「ハッチーと一緒に行ってくればいいと思うよー。あ、勿論混浴じゃないからね??」
「混よ……何を言ってるんだっ!!」
「へえ、A温泉好きなんで?」

そばにきた総悟が黒の手元にあるチケットを見ながらそう言った。
そう言えば総悟には言っていなかったのだったか……?

「そうなんだ。温泉が好きで結構頻繁に行っていたんだけど……、ここしばらくは行けてないんだ」
「あー、そういやあの医者と共通の趣味があるって……、観光名所巡り?」
「……そう言えばそんなごまかしかたもしたな?」
「あれ嘘だったんで?」
「温泉は観光名所であることが多いからあながち間違いじゃない。あの時は体に問題があるってなっていたから温泉って言うとおかしくなるだろ?」

そう言えば総悟は確かになあ、なんてうなずいた。

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設定タグ:銀魂 , 沖田総悟   
作品ジャンル:恋愛
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ぴっぴ(プロフ) - めちゃ面白かったです!執筆お疲れ様でした!!これからも応援してます! (2021年2月14日 11時) (レス) id: 4559ad2a7b (このIDを非表示/違反報告)
まあちゃん(プロフ) - とっても良い作品で思わず一気読みしてしまいました!こんな作品に出会えて良かったです、完結おめでとうございます! (2020年11月8日 3時) (レス) id: 0f8101d4ba (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - からしさんの作品どれも大好きです。また作品読ませて頂きます。 (2020年11月4日 21時) (レス) id: 755be2d6bc (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:からし | 作成日時:2020年7月11日 21時

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