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292、花見は酒が必要 ページ47

呑んで騒いでのどんちゃん騒ぎの中で私はひっそりため息を吐いた。
総悟は楽しく酒を呑んでいるようだったからそれを邪魔したくなくてこっそり席を抜け出してぼんやりという桜を眺める。

今日は花見の日だ。
桜の木の下で酒を呑んで楽しむ日なのだが私は生憎とお酒を呑むが出来ない。
しばらくは呑んでいるフリをして総悟の近くに座っていたが……、なんだか苦しくなってしまって抜け出してきてしまった。
遠目から総悟の姿が確認できるが彼は私が離れたことを気にもとめていないように楽しげな雰囲気で。

………なんでなのだろう。
どうして触れ合いを嫌がられるようになってしまったんだろう。
私が何かしたんだろうと思ってずっとバレンタインがあった前後を思い返しているけど……、分からない。



「あれ、パンダじゃねえか」
「ん……、ああ、旦那。お久しぶりです」

ぼうと桜を眺めていると後ろから声をかけられて振り返った。
そこには万事屋の旦那がいて目を瞬かせる。

「久しぶりだなあ。なに一人寂しく桜見てんの?総一郎君は?」
「総悟ですよ。……あそこで呑んでます。私は酒があまり得意じゃないので抜け出してきました」
「へえ。じゃあ俺らのとこくる?」
「……お言葉に甘えて」

誘ってくるとは思わなくて驚いてしまったけど、ここに一人でいても仕方ないし気も滅入るので一緒についていく事にした。


旦那と一緒に行った先にはチャイナと眼鏡、お妙がいて一つ会釈をする。

「あ!パンダアル!久しぶりネ!」
「こんにちはAさん!」
「こんにちは」
「お邪魔します」

ペコリと頭を下げてお邪魔させてもらう。
彼らは笑顔で迎え入れてくれてホッと息を吐いた。
……なんか、今まで邪険にしててごめんなさいと謝りたくなる気分だ。

「一人寂しく桜見てたから連れて来た。聞きたい事もあったし」
「聞きたい事?」

聞きたい事って一体なんだろう……?

「真選組に唯一の女隊員が入ったって聞いたんだけどさ、マジ?」

レジャーシートの上に腰を下ろした私に隣にどかりと座った旦那がそう問いかけてきた。
………恐らくこれは私の事じゃなくて黒の事だろう。

「入りましたよ」
「うわあ、本当の事なんですね。どんな人なんですか?」
「んー………、とても可愛らしい容姿をしているよ。全体的に小さくて」
「え、マジ?おれゴリラ女想像してたんだけど」

なんでゴリラ。

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設定タグ:銀魂 , 沖田総悟   
作品ジャンル:恋愛
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オートミール - こんなに読んで良かったと思ったことはありません\(>o<)ノ続きが気になります (2020年10月30日 0時) (レス) id: 038dc633ea (このIDを非表示/違反報告)
だいふく(プロフ) - どのお話も面白くて可愛くて大好きです!更新楽しみにしてます。 (2020年8月23日 19時) (レス) id: 29daa5366e (このIDを非表示/違反報告)
ARMY52260289(プロフ) - 久しぶりにこんな面白い小説に出会いました。。。一気に読んでしまって勿体なく感じてます(._.)何度も読み返そうと思います!パン屋のレジ打ちさんもとても面白かったです。お気に入りの作者さんに登録させて頂きました。応援してます! (2020年7月26日 17時) (レス) id: 5305a43fa0 (このIDを非表示/違反報告)
ミウラ(プロフ) - ほんとに面白くて好きです!更新楽しみに待ってます! (2020年7月26日 12時) (レス) id: 3103cb23ea (このIDを非表示/違反報告)
からし(プロフ) - 餡子さん» コメント有り難う御座います!一気読みしてくださってとても嬉しく思います(о´∀`о) またお暇な時にでも見に来てくださったら嬉しいですー! (2020年7月5日 21時) (レス) id: 926dbf1062 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:からし | 作成日時:2020年6月16日 9時

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