157、相談 ページ10
《告白の仕方ですか?うーん、素直な気持ちを言えばいいと思いますわよ。
ついに告白するんですの?ワクワク》
繭から返ってきたメールの最後の『ワクワク』に思わず脱力してしまった。
あの爺さんから聞いた期日まで後七日。
相談できる相手が誰もいないと焦っていたが、以前万事屋の依頼でストーカーを撃退した時の依頼主、繭子を思い出してメールをしてみたのだ。
告白ってどうするのか、と短い文章で。
いやだって、告白って何。
本当に伝えて良いものなのか?
《多分する、と思う。
素直な気持ちっていうそれが分からないから困ってる》
ちらりと隊長を見ながらそうメールをうった。
今はお昼寝中なのでアイマスクをしてすやすやと眠っている。
メールをするのは今がチャンスだ。
《意外と口下手なんですのね。ただ好きって言えばいいと思いますわ》
《それはちゃんと恋愛の好きとして捉えてくれるだろうか?というかその二文字だけで通じるものなのか??》
《通じると思いますけれど。そうですわねー、後はどんなところが好きか、とか言えば良いと思いますわ。
あの男の子のどこが好きなんですの?》
隊長の、どこが好きか?
一番初めは隊長の笑顔に……、あの柔らかい笑顔に心臓を持っていかれたような、そんな気がしている。
ただ今となっては笑顔だけじゃなくて。
《よく、分からないです》
隊長の一挙手一投足に翻弄されてしまっている私は、きっともう隊長の笑顔だけじゃない。
けど、具体的にどこがと言われてもよく分からない。
それが今の私の答えだった。
《どういう時に好きだなーって感じます?》
《ずっとなのでよく分からない》
《あらあら。もうそれは好きじゃなくて大好きの領域ですわね》
「?!」
飲んでいたお茶を吹き出しそうになり、慌てて飲み込んだ。
きゅ、急に何を言っているんだ繭は?!
《へんなことをいわないでくれないか》
《動揺して変換すら忘れてますわよ。
告白に関してですけれど、》
「A……?どうしたんで?」
眠そうにしながら、隊長が体を起こした。
読んでいるメールを途中に携帯をとじて隊服にサッと仕舞い込む。
「なんでもありません」
「んー……、そうかィ。ふわあぁ……」
繭が余計なことを言ったせいで、なんだか隊長がキラキラして見えて目を逸らした。
なんか、更に難易度が上がった気がする……っ!
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からし(プロフ) - るいさん» コメント有り難う御座います!好きと言ってもらえてとても嬉しいです^ - ^ これからも更新頑張ります! (2020年5月23日 21時) (レス) id: 926dbf1062 (このIDを非表示/違反報告)
るい(プロフ) - うわぁぁめっちゃ好きです。めっちゃドキドキします。これからも更新頑張ってください! (2020年5月23日 20時) (レス) id: 7170045398 (このIDを非表示/違反報告)
からし(プロフ) - ゆに。さん» コメント有り難う御座います!夢主は作者の好みが詰め込まれているので可愛いと思って頂けたならとても嬉しいです!またお暇なときにでも見に来てくださいね^ - ^ (2020年5月20日 7時) (レス) id: 926dbf1062 (このIDを非表示/違反報告)
ゆに。(プロフ) - たまたまこの作品を見つけたんですけど、ものすんごく面白いです。めちゃくちゃ面白いです。夢主ちゃんも可愛いし続きが凄く気になります!!頑張ってください!!! (2020年5月20日 0時) (レス) id: 9d3542e5d1 (このIDを非表示/違反報告)
からし(プロフ) - 猫とやぎさん» コメントいつもありがとうございます!作者も早くくっつけたいです!更新頑張りますね^ - ^ (2020年5月19日 22時) (レス) id: 926dbf1062 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:からし | 作成日時:2020年5月18日 16時