108、問題は次々と ページ10
「あら白……Aさん。お久しゅうございます」
「緑遠、久しぶり。長官にお会いしたいのですが」
本部に着くと、受付をしていた緑がにこやかに話しかけてきた。
長官への取次を頼むと、すでに長官は私を待っているとの事で許可がおりる。
流石長官だ。お見通しだったらしい。
「真選組一番隊隊長、沖田総悟様ですね。貴方はこちらに」
「いや、俺こいつとペアなんで」
「松平片栗虎様よりA様だけを通すよう仰せつかっております」
緑が引き止めているうちにエレベーターに乗り込んで長官の元へと向かう。
これから話す内容は影についてだから隊長にいられると困るんだよな。
緑がいてくれて助かった。
長官室の扉をノックすると、中からすぐに返答があり扉を開ける。
「よおA。元気にやってたか?」
「長官お久しぶりです。元気にしております」
まずは簡単に挨拶を交わして、長官に勧められるままにソファーに腰を下ろした。
「長官、あの」
「赤の事で来たんだろ?」
「…はい」
「結論から言えば、赤は無事だ」
その言葉にホッと息を吐いた。
曙からのメールで分かっているとはいえ、実際話をきいてみないとなんとも言えないからな…。
「相手は、」
「お前と一緒だ。あの赤がやられるんざ、よっぽどの実力を持った奴を護衛にしているらしい」
「…赤がやられるほど…ですか」
赤は影の一員の中でも戦闘狂と恐れられ、その実力は影の中で一番であると言われている。
私も何度か戦闘をしたが…あいつは本当に強い。
それがやられるとは…少し気を引き締めないといけないな。
「緑は戦闘型じゃないからな、今はああやって受付してもらってる。青は京にいるから取り敢えず大丈夫だろう。問題はお前と黒、それから赤…だな」
「黒は今どちらに」
「アイツに色々探らせてんだがよぉ…黒は本当言うこと聞かなくておじさんやんなっちゃう」
…それはそうだろうなあ。
黒には独自の世界観があるから、最早他人がどうこう出来るような次元じゃない。
黒と組むくらいなら戦闘狂の赤の方がマシだなんて言われるくらいだし。
「……まあそれはいいとして」
おじさん聞いちゃったんだよなぁ、なんて言って長官は銃を構えた。
銃口は…私に向けられている。
…あれ?
「男に告白されたって、本当??」
ちょ、長官に曙の事がバレた…っ!?
まずい何か言い訳しないとと口を開いて。
「…そりゃ一体どういう事で?」
とても不機嫌な隊長の声が室内に響いた。
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からし(プロフ) - 猫とやぎさん» コメント有り難うございます!勉強大変だと思いますがその活力にこの小説がなれるなら嬉しいです^ - ^ 続編はもう公開してますから空いた時間にでも見に来てくださいね! (2020年5月19日 17時) (レス) id: 926dbf1062 (このIDを非表示/違反報告)
猫とやぎ(プロフ) - コメント失礼します!!学校が始まり…帰ってくれば塾…と占ツクあんまり見れてなくて死にそうになってたんですけど、この小説見た瞬間生き返りました…!!続編とても楽しみです!!!頑張ってください!!超楽しみにしてます!! (2020年5月19日 15時) (レス) id: 497823dae0 (このIDを非表示/違反報告)
からし(プロフ) - 常夏さん» コメント有り難うございます!楽しんでいただけているのなら何よりです!是非続編も宜しくお願いします^ - ^ (2020年5月18日 19時) (レス) id: 926dbf1062 (このIDを非表示/違反報告)
常夏(プロフ) - いつもキュンキュンして楽しませてもらってます! 続編も楽しみです(^^) (2020年5月18日 12時) (レス) id: 3853130063 (このIDを非表示/違反報告)
からし(プロフ) - 猫とやぎさん» 猫とやぎさん、感想をいつもありがとうございます!無事しっかりさせたようで良かったです^ - ^ 明日は更新できない可能性があって今日多めに投稿しましたが、明日も一話くらいはあげられるよう頑張りますね!また見にきてください(*^ω^*) (2020年5月16日 22時) (レス) id: 926dbf1062 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:からし | 作成日時:2020年5月6日 21時