101、心臓の音 ページ3
「……ぅえっ」
目を覚ましてすぐ見た光景に思わず声を上げた。
なんか妙に暖かいなとは思ってはいたのだけど…た、隊長の腕の中だったか…。
いや意味わからん!
なんで抱き枕みたいにされてるんだよっ!
なんでこれで爆睡出来ちゃったんだ?!
「…んー……」
隊長はアイマスクをしているから今、目がどうなっているのか分からないが…まだ夢の中のようで驚いて少し距離をあけた私の体を引き寄せてきた。
私の顔が隊長の首元まできてしまい、少しはだけた襟元とか、首が…。
待って本当待って色々やばい心臓破裂する。
顔が熱くて仕方ないのはもうきっと真っ赤になってしまっている所為だとなんとかまわらない頭で認識し、隊長を起こさないようこの腕の中から抜け出すことが今のやるべき事とどうにか叩き出した。
男に抱きしめられて顔真っ赤にしてるなんて、そんなの下手したら私の気持ちがばれてしまう。
それだけは絶対に避けなければとゆっくり離れようと体を動かそうとするが…。
隊長、本当に寝てるんですよね?
と思わず声をかけたくなるくらいがっしり腕が私を拘束している。
胸元に手をかけて離れようとして。
手のひらから伝わる心臓の音に思わず抵抗をやめてしまった。
…一定のリズムで鳴る心臓の鼓動が手の平から伝わってくる。
目線を上に上げるが隊長は微動だにせず。
………そっと顔をよせて耳をあててみた。
先ほどより少し早くなった鼓動の音を聞きながら目を閉じる。
なんだろう、何故人の心臓の音ってこんなに安心…、
「…パンダ、お前……」
「っ?!」
慌てて顔を離すがもう遅い。
片腕で私の体を拘束しもう片方の手でアイマスクを取った隊長の目はぱっちり開いている。
「………お、はようございます……」
「………おはよ…」
私に出来たことはどうにか朝の挨拶をする事だけだった。
177人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「銀魂」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
からし(プロフ) - 猫とやぎさん» コメント有り難うございます!勉強大変だと思いますがその活力にこの小説がなれるなら嬉しいです^ - ^ 続編はもう公開してますから空いた時間にでも見に来てくださいね! (2020年5月19日 17時) (レス) id: 926dbf1062 (このIDを非表示/違反報告)
猫とやぎ(プロフ) - コメント失礼します!!学校が始まり…帰ってくれば塾…と占ツクあんまり見れてなくて死にそうになってたんですけど、この小説見た瞬間生き返りました…!!続編とても楽しみです!!!頑張ってください!!超楽しみにしてます!! (2020年5月19日 15時) (レス) id: 497823dae0 (このIDを非表示/違反報告)
からし(プロフ) - 常夏さん» コメント有り難うございます!楽しんでいただけているのなら何よりです!是非続編も宜しくお願いします^ - ^ (2020年5月18日 19時) (レス) id: 926dbf1062 (このIDを非表示/違反報告)
常夏(プロフ) - いつもキュンキュンして楽しませてもらってます! 続編も楽しみです(^^) (2020年5月18日 12時) (レス) id: 3853130063 (このIDを非表示/違反報告)
からし(プロフ) - 猫とやぎさん» 猫とやぎさん、感想をいつもありがとうございます!無事しっかりさせたようで良かったです^ - ^ 明日は更新できない可能性があって今日多めに投稿しましたが、明日も一話くらいはあげられるよう頑張りますね!また見にきてください(*^ω^*) (2020年5月16日 22時) (レス) id: 926dbf1062 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:からし | 作成日時:2020年5月6日 21時