9、天パとサングラス ページ9
怪我が良くなったので久し振りに公園に散歩しにきていた。
すっかり木々は緑に包まれ暖かい陽気が空気をポカポカにしている。
気持ちの良い気温、風、空。
まさに最高のお散歩日和!!
ちなみに今日もお弁当だが前回の過ちを踏まえ肉は入れてきていない。
前回見つけた良いスポットに向かっているとデカイダンボールが落ちているのが見えた。
邪魔だし避けておこうかなと持ち上げ、どこに置いておこうかなとキョロキョロと見渡していると、ヘロヘロになった男がこっちをガン見してきていた。
…ガン見してるのはダンボールか。
見覚えのあるサングラスだけど、ダンボール渡すくらいなら大丈夫か…?
「…これ、あなたのですか?」
「いや、俺のじゃないけど…くれんの?」
「邪魔だったから退かそうと思っただけなので…」
そういうと嬉しそうにダンボールを受け取った。
…すっごいやつれててなんだか可哀想…。
「おーい、長谷川さん…。あれ、ナンパ?若い子相手にやるねぇ」
非常に聞き覚えのある声に思わず固まった。
ちょ、この低めの超好みの声…。
「ちげぇよ。ダンボールくれただけだっつーの」
「そうかそうか。ふられたのかそいつぁ残念だったなぁ」
「だからちげぇっていってんだろうが!悪いな、嬢ちゃん」
背後は絶対振り向かない!
良い声が後ろにいるけど、絶対振り向かない!!!
「いえ、私はこれで…」
後ろの男を見ないように方向転換して。
このまま立ち去るべし。
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作者名:からし | 作成日時:2020年3月31日 19時