33、フラグはたっている ページ33
沖田隊長が店にやってきた。
普通にパンを物色して、トレーをレジに持ってくる。
私もほかのお客さん同様に普段の流れをしていると、向こうから声を掛けてきた。
「…あれ、何処の店のもんですかィ」
「……え?」
一瞬なんのことか分からなかったが、あ、この間のお礼品のことかと思って店名を伝える。
私のお気に入りのチョコレートメーカーである。
「ふぅん…、」
興味なさげな返答になんじゃそりゃと言いそうになった。
いや、興味ないなら聞かないでくれるかなぁ?!
「海行くってききやしたけど、日にち来週でいいんですよねィ?」
「え?!よ、よくご存知でしたね…」
ゴリラがやりやがった!!
ストーカーやっぱり来やがるよ海に!!!
これ調べさせたんでしょ?!
ていうか私もなんで素直に答えてんの?!?!バカなの?!
「……面白くねぇ」
「え?」
「別に。またきやす」
ちょっと不機嫌のまま去っていく沖田隊長をありがとうございましたー、というちょっと気の抜けた私の声が追いかけていく。
完全に後ろ姿が見えなくなったところでふと手もとをみれば、飴が一個、置いてあった。
わ、忘れ物…なのかなぁ。
沖田隊長の忘れ物、と書いて飴玉は保管して置くことにした。
勝手になんかやったらおっかなそうだし。
194人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「銀魂」関連の作品
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:からし | 作成日時:2020年3月31日 19時