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4、長髪ロン毛の案内役 ページ4

「すまない、ちょっと聞きたいのだが」

なんとなく聞き覚えのある良い声に嫌な予感が頭をよぎった。
…仕事帰りの女に何か用でしょうか…?

「な、なんでしょう」
「警戒せずとも何もしないさ。ちょっと聞きたいことがあってだな、ここに行きたいのだが」

女装してはいるが間違いない、あの爆弾魔だ…?!
この間からエンカウント率やばいって!!

見せてきたのは甘味所のチラシだ。
あー、これ一般の家の中で販売してるお菓子屋さんだから分かりにくいんだよね。
一度行ったことあるから案内できるけど…相手は攘夷志士だしなぁ。

「あーえっと、」
「ここの菓子が非常に美味ときいてな。友人に食べさせたいのだが…」

そんなしょんぼりした声で言わないでほしい、なんか悪いことしてる気分になるから!
…ま、まぁここからそんなに遠くないしな、うん。
今日に限って15時上がりだったのが災いしたなぁ。

「案内しましょうか」
「本当か!かたじけない!」

こっちですよ、と歩き出した私の隣を普通に歩く攘夷志士。

…なんかドッキドキしてるんですけど。
かっこいいとか、そういうんじゃなくて恐怖的なドキドキ。

取り敢えず大通りにいるのはマズイかなと右に曲がって小さめの道に入る。
こっからなら歩いて10分ないくらいかな…。

「貴殿はなんの仕事をしているのだ?」

ふっつーに話しかけてきたよこの人?!

「パン屋で働いています」
「ほう!パン屋か。パンと言えば以前エリザベスがそば粉パンを買ってきてくれてな、それが非常に美味だったのだ。また食べたいなぁ」

すっごい自由。
なんか会話のキャッチボールがどこか斜めっていうか…え、そっち?って反応してくる人だな…。

「そうなんですね」

会話打ち切りにしましょう!
関わりたくないんだって本当は!

「そば粉は麺にしてもパンにしても良い味を出す。今度貴殿にも分けてあげよう」
「蕎麦アレルギーなんで大丈夫です」

嘘です蕎麦好きです。
でも関わらないでください、マジで。
ひたすら話しかけてくるこの人の相手をしながら、もうすぐ目的地というところででっかい声が響いた。
…この声は。

5、サディストによる犯行→←3、かぶき町の女王様



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設定タグ:銀魂 , 沖田総悟   
作品ジャンル:恋愛
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作者名:からし | 作成日時:2020年3月31日 19時

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