29、張り込みはこっそりと(別視点) ページ29
「よう、雌豚ァ。ザキ間に挟んで礼とはいい度胸だなァ」
「えっ」
沖田が声を掛ければ、女は振り返り沖田を驚いたような顔で見てきた。
その後すぐ様頭を下げて謝罪と礼をした女の頭にバズーカを乗せる。
…勿論少し力を加えた状態でだ。
暫くプルプルと我慢していた女だったが耐えきれなくなったようで手がバズーカへと伸びる。
それを見てニヤっと笑った沖田は更に力を強めた。
流石に何か文句言ってくるか泣き言を言うかと期待していたのに、女からは何も反応はなくただ耐えるだけで、沖田は段々飽きが出てしまった。
もういいや、とバズーカを上げ、暫くするというおずおずと女が頭をあげる。
「で、礼の品とやらはあるんだろうなァ」
「え、あのそういうのはダメって聞いたので処分、しちゃいましたけど…」
「は?」
思わず凄めば少しビビったように後ろに下がる女に沖田の機嫌は更に下がる。
沖田を相手にした場合、女の反応は大体二つに分けられた。
顔でわいきゃい騒ぐ場合と、人斬りの方に反応して恐怖するか。
この女は後者だったようだと思えばこの女に興味を示していたこともバカらしくなり、目をそらす。
「チッ。次は用意しておけィ」
捨て台詞のように吐き、沖田はその場を後にした。
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作者名:からし | 作成日時:2020年3月31日 19時