ペンダントの魔法【stpr】［5］

episode16 ページ44

さとみside




ｶﾞﾁｬ、ﾊﾞﾀﾝ






静まり返った部屋






後悔している、自分がここにいる








さ「…ごめん、言いすぎた。…カッとなった」







な「……いや、…うん。…どっちが悪いとも、言えないや…」







こ「…ありえないって、僕…Aに酷いこと言っちゃった…っ、どうしようっ…」









…みんな、きっと傷ついたんだ






一緒に行きたくないって言われて、絶対傷ついた





でも…俺も、同じくらいAを傷つけた









莉「…泣いてた、よね…Aちゃん…」





る「…うん…、なんで、泣いてるのかわからなくて…何も、声…かけてあげられなかった」







…俺が酷いこと言ったから…だよな








ジ「…なんで泣いてたんやろ…」





な「……ね……」







仲間を傷つけるやつが俺は嫌いだ






だから、あんなことを言ってしまった俺自身も嫌いだ






莉「…最後の、SOS…じゃないのかな…」







こ「ぇ？どういうこと…？」








莉「…だって、Aちゃんが一緒に行きたくないなんて言うわけがない…と思わない？」






こ「…うん…」






…それは俺も思ってた








莉「きっと、何か理由があったはずなのに…何も言わなかったから。…言えない理由でもあるんじゃないかと思って…」








る「…！それなら、Aちゃんが何も知らないくせにって言った理由がわかりますね…」







さ「…それなら、俺はAを助けたい」






傷つけてしまった分、謝りたい。







な「…なら、かましちゃう？」






ジ「…！！せやなぁ、かますしかないなぁ…！！」





こ「！うん、僕も行く！！」






莉「うん！」





る「助けたい、今まで沢山助けてもらったから」






さ「…何も考えずに傷つけたから。俺も、助けたい」







な「…だね、それが本当なのかはわからないけど…とにかく行こう」







あの涙がAの声のないSOSだったのかもしれない








本当かはわからない







でも…絶対にAは1人で行くだろうから







絶対に無理するから







“俺達が助けるんだ”

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