繰り返される呪い【進撃の巨人】 (ページ39)

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39話ページ39

ミルフィーナはそこで巨人と一体化する恐怖を感じた。そして、巨人から解放された時の気分の悪さと体のだるさ、呼吸が苦しくて、話すこともままならず、自分で体を支えることもできない･･･そんなことをまた、体験することに対しても恐怖にを感じていた。

「アルミン！たすけてっ！」

「ミルフィーナっ！？これはどういうことなんだ！」

ようやくミルフィーナの叫びが届いたらしく、エレンへの呼びかけを止めミルフィーナへ顔を向けた。

「分からない！もう嫌だ、助けて！」

ミルフィーナの悲痛な叫びを聞いてアルミンは考えることを止め、ミルフィーナを引っ張った。
しかしビクともせず、どんどん侵蝕が進んでいった。
その時、ミルフィーナの動きが止まり、助けを求める声も止んだ。

「ミルフィーナ･･･？」

アルミンは涙目でミルフィーナを呼びかける。しかしミルフィーナは反応せずひたすら遠くを見つめていた。

「ミルフィーナ！頼む！しっかりしてくれ！」

アルミンはミルフィーナの体を侵す皮膚を刃で削ぎ始めた。
すると、ミルフィーナがゆっくりと顔をアルミンへ向けた。

「アルミン、ありがとう。私も、できることをするよ。私、これからどうすべきなのかわかった気がする。だから、一か八かしてみるよ。」

「ミルフィーナ、それじゃ君が･･･。」

「大丈夫。きっとまた戻れる」

ミルフィーナはそう言うと侵蝕に身を任せ、ゆっくりとエレンの中へと飲み込まれた。
飲み込まれる瞬間、ミルフィーナは涙を流した。
ミルフィーナが飲み込まれて少しするとエレンが目覚めたように動き出し、大岩を持って穴の方へ歩き出した。