繰り返される呪い【進撃の巨人】 (ページ37)

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37話ページ37

ミルフィーナとアルミンは肩で息をしながらエレンの姿を見た。
エレンは、体のあちこちから蒸気を出しダウンしていた。

「エレン･･･。何をしているんだ。」

アルミンが、少し険しい表情で呟いた。
すると、アンカーを飛ばしてエレンのうなじに立った。
ミルフィーナはアルミンの後に続きエレンのうなじへ向かった。
すると、ミカサがアルミンへ声をかけた。

「その巨人は、エレンの意思が反映されていないから離れて。作戦は失敗した。エレンを置いていけないから、みんな戦ってる。でも･･･このままじゃ巨人が多くて全滅してしまうっ！」

ミカサのその言葉にミルフィーナは苛立ちを覚えた。それは、作戦失敗したうえに、エレンのせいでまたたくさんの人が死ぬのかと考えたからだ。
ミルフィーナは、友達であるエレンやミカサのためにここに来たとしても、岩を1ミリも動かせずに失敗した事、そして、こんな大切な時になんで上手くやれないのかという責める思いが勝ってしまうようだ。
ミルフィーナは、血走った目でエレンの入ってるだろううなじを見た。

「エレン！ピクシス司令に言った言葉を忘れたの！？自分でもやるって言ったんだからちゃんとやれ！最後までしろ！何にもしてないでしょ！自分の発言に責任もてよ！お前に命かけてんだから！失望させんなよ！？」

ミカサは、初めて見るミルフィーナの怒った姿に驚き動きを止めた。
普段のミルフィーナの声からは、全く想像出来ないほど荒く、ドスの効いた声だったのだから･･･。
アルミンはその声を自分に向けられたこともあり、さほど驚いてはいなかったが、やはり怖いのか、表情が少し引きつっていた。
それでもアルミンは、ミルフィーナへ声をかけた。

「もう、諦めて早くエレンをここから出すんだ。エレンに発破をかけて作戦を実行させる間にどんどん人が死ぬかもしれない。だから早くここから出そう。」

「わかった。さっさと出そう。」

ミルフィーナは冷たい口調でそう言うとアンカーで体を固定し刃を抜いた。