33話 ページ33
「考えは、もう1つあるっていっただろ。」
エレンのその言葉に、ミカサの言葉の雨が止んだ。
「もう1つは、兵団の元でこの力を有効に活用することが1番のはずなんだ。･･･だから、無茶をいうが、今ここで、俺が脅威じゃないってことを、アルミンが駐屯兵団に説得できるというのなら、俺はお前を信じてそれに従う。それが出来ないというなら、さっきの最終手段にでる。」
次の発射に向けて榴弾が準備され、あとはキッツ隊長の合図を待つのみとなった。
その時、煙の中から、現れたのはアルミンだった。
「やっと姿を表したなバケモノめ！」
キッツ隊長が吠えだした。
そんなキッツ隊長に対し、アルミンは、両手を上げ、反抗の意がないことを示した。
「彼は人類の敵ではありません！私たちには知り得た情報の全てを開示する意志があります。」
「命乞いに貸す耳はない！あいつが危険でないという証拠を出せ！」
アルミンの発言に対しキッツ隊長はそう叫ぶ。
「証拠は必要ありません！」
アルミンはそう叫んだ後、エレンが巨人になった時、ほかの巨人たちが捕食対象として見ていたこと、エレンがほかの巨人をなぎ倒したことを伝えた。
･･･が、それでも、キッツ隊長は合図を送ろうとした。
･･･そう、キッツ隊長は考えることを止めたのだ。
そんな時、現れたのは･･･。
トロスト区を含む、南側領土を、統括する最高責任者で、人類の最重要区防衛の、全権を託された人物･･･ドット・ピクシス司令だった。
ピクシス司令は恐怖に飲まれ考えることを止めた、キッツ隊長を止め、エレンの話を聞く価値があると発言したのだ。
アルミンの説得とピクシス司令の発言のおかげで、ミルフィーナたちはなんとか、生き残る道を見つけたのだった。
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作者名：リー | 作成日時：2018年8月6日 18時
