28話 ページ28
キッツ隊長のところに着くと、巨人を倒すとための武器を構えた駐屯兵が待ち構えていた。
ミルフィーナたちは絶望した。エレンについて尋問されることは予想していたが、まさか武器を構えられているとは思っていなかったのだから。
駐屯兵に武器を向けられる中、エレンが突然なにかを呟き出した。初めは何を言っているのか分からなかったが、その声はだんだんと大きくなっていき最後の言葉がハッキリと聞こえた。
その言葉は、今の状況をさらに悪くるようなものだった。最悪なのはその言葉をニヤリと笑いながら
「殺してやる」
と、言っていたのだ。
これでは、人類の敵だと思われても仕方がない。
ミルフィーナたちは、駐屯兵へその言葉が聞こえていないことを心から願った。･･･が、駐屯兵までその言葉が聞こえていたようで、駐屯兵たちの顔がさらに険しくなった。
「イェーガー訓練兵並びに同伴アッカーマン、アルレルト、ロフマニス、貴様らのやっていることは、反逆行為だ！貴様らの命の所有を問わせてもらう！」
キッツ隊長がそう言った瞬間、エレンの瞳が困惑に揺れた。
ミルフィーナたちは希望が薄れゆくのを感じていただろう。
キッツ隊長はそんなことお構い無しに続けた。
「下手に誤魔化そうとしたり、そこから動こうとした場合は、直ちに榴弾をぶち込む！躊躇うつもりはない！」
ミルフィーナは･･･いや、ミルフィーナだけでなく、アルミンやミカサも感じただろう。キッツ隊長は未知の存在であるエレンに怯えていることを･･･。
エレンは、今だ有り得ないといった評価でキッツ隊長を見ていた。
「率直に問う！貴様の招待はなんだ！人か！巨人か！」
キッツ隊長は弱い犬のように吠えていた。少しの沈黙が訪れエレンは駐屯兵たちの顔を見回したあと、エレンはキッツ隊長の目を見て言った。
「質問の意味が分かりません！」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 53人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：リー | 作成日時：2018年8月6日 18時
